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大手が相次いでEV製造に参入 ファーウェイ「技術の提供者であり、車の製造はしない」と強調

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スマホ・IoT家電大手の「シャオミ(小米、Xiaomi)」やネット配車最大手「滴滴出行(DiDi Chuxing)」などのEV製造参入が話題となっている。4月12日、ファーウェイが開催した2021年グローバルアナリストサミットでは、同社が自動車製造に参入するかどうかが記者とアナリスト達からの関心を集めていたが、ファーウェイは「技術の提供者であり、車の製造はしない」という初心を貫くようだ。

スマートカー業界は企業の移り変わりが激しく、新興自動車メーカーが台頭し短期間で多額の資金を獲得している。業界の勢力図はここ数年で大きく様変わりし、今年に入ってから自動運転はすでにありふれた話題となり、より多くの企業が「完成車製造」に注目し始めている。

それでもファーウェイの決心は固い。昨年、従業員向けのオープンコミュニティサイト「心声社区」に董事会の決議として「自動車製造を提言し社内の業務を妨害するものは異動とする」という内容の文書がアップされた。同社副会長兼輪番会長の徐直軍(エリック・シュー)氏は、ファーウェイが注力しているのはICT(情報通信技術)であり、自動車メーカーをサポートするもので、自社で自動車の製造を行うものではないと再度強調している。

自動運転技術にはファーウェイの攻めの姿勢が表れており、この成果が間もなく世間に披露されようとしている。徐氏は近日中に開催される上海モーターショーで、ファーウェイが「北汽新能源(BAIC BJEV)」のハイエンドEVブランド「ARCFOX」と提携したモデルが正式にリリースされる予定だと明かした。このモデルは「世界唯一の都市通勤用自動運転量産車」だといい、「HUAWEI HiCar(ハイカー)」システムを搭載しているという。

ファーウェイは自社の強みをはっきり自覚している。研究開発を得意とし、自社開発した技術こそが同社のコアコンピタンスだ。ファーウェイはエネルギーを分散させることは考えておらず、自動運転技術と新エネルギー車が普及した後、同技術における自社の影響力を確かなものにしたいという狙いがあるようだ。

しかしファーウェイが翻意する可能性もなくはない。徐氏もファーウェイがすでに「重慶長安(Changan Automobile)」や「北汽集団(BAIC Group)」など知名度のある自動車メーカーと提携して「huawei inside」というロゴが入った自動運転車を発表したことに言及している。将来的にファーウェイは自動運転システム分野における「Android」のような存在になるかもしれない。

設立から30年余りの歴史を持つファーウェイだが、製造しているのは電子機器のみで、同社が重点を置いているのは技術そのものだ。ファーウェイが今年のグローバルアナリストサミットで明らかにした「2030年 インテリジェントな世界に向けて」というビジョンによると、2030年にはエネルギーの50%が再生可能になり、販売される自動車の半数は電気自動車、18%の家庭がスマートロボットを所有するようになるという。我々が日常的に利用するネットワークに5.5Gが全面的に導入されれば、その速度は100Gbpsにも達する。人々はスムーズにMR(複合現実)デバイスを使用し、シングルモード光ファイバーの容量は10倍向上して100Tbpsを超えるという。自動運転は交通ネットワークを一新するだろう。

もちろん無人運転と新エネルギー車が主流となった後、ファーウェイは戦略を変える可能性もある。しかし市場がまだ成熟していない時には自社の強みとコアコンピタンスを見極めることがより重要となるだろう。
(翻訳・山口幸子)

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