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バイドゥと吉利のEV合弁会社、スマートカーに8000億円超の投資 L4の自動運転が目標

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ロイターの報道によると、バイドゥ(百度)と中国の自動車大手「吉利(Geely)」の合弁会社「集度汽車有限公司(以下、集度)」が、今後5年間でスマートカー開発に500億元(約8500億円)を投資する予定だという。集度の夏一平CEOによると、3年以内に集度ブランドの自動車の量産化の実現を目標としており、若者向けの「スマートロボットのように使える」クルマにするつもりだという。

バイドゥは2013年から自動運転の開発に乗り出し、2017年に自動運転プラットフォームの「Apollo」をローンチ。現在当該プラットフォームを利用するパートナー企業は世界で210社となっている。今年1月11日に、バイドゥは自動車製造にも乗り出すと発表した。

その自動車製造計画が集度だ。自動運転の開発を8年間行ってきたバイドゥの技術力と、創業35年目を迎える吉利の製造力を併せ持つ集度は、EVの有力企業として注目されている。CEOの夏一平氏は自転車シェアリングサービス「モバイク(Mobike、摩拝単車)」の元共同創業者で、その前はフィアット・クライスラーのアジア太平洋地域コネクテッドカー事業部トップだった。さらに夏氏は通信産業でも長年のキャリアを持つ。

現在集度の従業員は約100人で、年末までに1000〜1500人に拡充し、今後3年間で2500〜3000人を募集する。うちソフトウェアエンジニアが400〜500名の予定だ。

バイドゥが3月2日に吉利と合弁会社の設立を発表したときは、どちらが新会社を主導するのか不明だったが、夏氏によると、集度にとっての吉利は技術の共有を行う戦略的パートナーの位置付けとなるという。バイドゥが販売やソフト、ハードの開発などを担当し、吉利はサプライチェーンの整備を担当する。この体制だと、集度は従来の自動車メーカーよりも、新興EVメーカーに近いということになる。

集度はまだコンセプトカーを発表していないが、吉利のEV向けプラットフォーム「浩瀚SEA」を採用し、細部に変更を加えることがすでに公表されている。どのような車体となるかは、市場データを分析してから決めることになっている。

浩瀚SEAのイメージ画像 画像は吉利の公式サイトより

夏CEOは集度の最初のクルマは若者向けの「感情を感じるコミュニケーションができるロボット」のようになると話している。それを裏付けるように、一部報道ではバイドゥのAIチップ「崑崙(Kunlun)」が集度に搭載されるとしている。

崑崙は大量の計算に対応できる高性能AIチップであり、Apolloの自動運転コンピューティングプラットフォーム「ACU」が崑崙チップを採用している。そのACUを使用した量産車の一例が新興EVメーカー「威馬汽車(WM Motor)」の「W6」で、アダプティブ・クルーズ・コントロール、全車速自動追従、交通情報の認識、車線逸脱防止支援、緊急ブレーキ、衝突回避支援、死角検知、後方車両接近アラームなど、運転支援システムが充実している。

現在開発中の第2世代の崑崙チップは、第1世代より性能が3倍向上するという。しかし、世界的な半導体不足により、2021年下半期を目処としていた量産化は遅れることになりそうで、いつ実用化されるのかはまだ不明だ。

集度の実力を判断するには、同社が出展予定の来年の北京モーターショーを待たなくてはならないだろう。夏CEOはそのときにL4の自動運転が可能な車両を出展するとしている。しかし、「法規制によっては、すべての性能を実現できない可能性もある」と留保もつけている。

(翻訳・小六)

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