二次元文化が中国で急成長、『鬼滅』『原神』などアニメ・ゲームのIP事業を展開するスタートアップが数億円調達

36Kr Japan | 最大級の中国テック・スタートアップ専門メディア

日本最大級の中国テック・スタートアップ専門メディア。日本経済新聞社とパートナーシップ提携。デジタル化で先行する中国の「今」から日本の未来を読み取ろう。

スタートアップ注目記事

二次元文化が中国で急成長、『鬼滅』『原神』などアニメ・ゲームのIP事業を展開するスタートアップが数億円調達

7月1日より、これまで36Kr Japanのメディアで提供していた記事のうち、一部スタートアップ企業に関するニュースについては、有料コンテンツサービス「CONNECTO(コネクト)」の会員限定で提供します(初期段階では無料会員も対象とします)。まだ登録されていない方は、ぜひそちらをご利用ください。

原文はこちら

セミナー情報や最新業界レポートを無料でお届け

メールマガジンに登録

続きを読む

IPライセンスビジネスを展開する「艾漫(Aimon)」がシリーズB2で数千万元(数億円)の資金調達を終えた。インベスターは「浩瀾資本(BROADSTREAM CAPITAL)」であることがわかった。Aimonはこれまでにも「耀途資本(Glory Ventures)」、「火山石資本(Volcanics Venture)」、「達晨創投(Fortune Capital)」、「厚徳前海基金(Houde Qianhai Fund)」のほか、動画共有サイト「ビリビリ動画(BiliBili)」、ゲーム開発・運営「miHoYo(米哈游)」などから資金を調達している。

艾漫は2010年に設立。主要事業はIPの管理代行とIP商品(知的財産権の絡む商品)の開発、設計、販売などだ。同社が取り扱ったゲームのIPにはオンラインゲーム「原神(Genshin)」、「恋とプロデューサー〜EVOL×LOVE〜(中国語題:恋与制作人)」、「崩壊3rd」、「江南百景図」、「アークナイツ(中国語題:明日方舟)」、「Fate/Grand Order」などがある。またアニメのIPでは「鬼滅の刃」、「ジョジョの奇妙な冒険」、「NARUTO -ナルト-」、「名探偵コナン」、「犬夜叉」、「魔道祖師」などで、現在保有するIP総数は300件を超える。

「江南百景図」コンセプトショップ

艾漫傘下では、関連グッズの開発・設計を手がける「艾漫動漫設計)」、ACG(アニメ、漫画、ゲーム)関連やデザイントイブランドの販売代理、卸しと小売を行う「艾漫貿易」、アニメIPと食品を結び付けた開発、生産、販売を行う「艾漫食品」、人気IP関連のコンセプトショップ、体験型店舗とポップアップショップなどを手がける「IPSTAR潮玩星球」の4つのブランドを展開している。創業者の呉偉誠氏は、現在、220人余りの従業員がおり、そのうち30人ほどがデザイナーで、IPオリジナル素材に関する関連グッズの設計を行っていると述べ、「バッジ、衣料、ぬいぐるみなどのグッズを中心とし、フィギュアなどのグッズは少ない」と説明した。

「鬼滅の刃」関連グッズ

消費者層は女性がメインだ。艾漫が女性向けIP商品を多く開発するのは、女性のほうが関連グッズの購入意欲が高いからだという。

呉氏は「フィギュアを収集する男性は多く、客単価も高いが購入頻度は低い」、「男性がフィギュアを頻繁に購入するというのは難しいが、女性は毎日でも関連グッズを購入する。同社では高頻度、低価格のビジネスモデルを採用している」という。

「名探偵コナン」関連グッズ

このような消費モデルは、メーカーが消費意欲を刺激する能力を試されることになる。艾漫は関連グッズの設計、開発、販売のほかに、コンセプトショップをはじめとした多様な消費空間を作りだし、消費者の購買意欲を刺激している。呉氏は「このようなシナリオで顧客を引き寄せた後、衝動的な消費を刺激する。もともとバッジを5つ買う予定でショップに来た消費者が、さらに5つのバッジ、ついでにフィギュアやデザイントイまで購入することもある。コンセプトショップは消費需要の拡大に寄与している」と語った。

現在、直営店は25軒を超えた。同社の調べによると、コンセプトショップの購買率(CVR)は70%に達している。

店舗は上海、杭州、南京、北京、広州、天津、成都などの都市で展開している。今回調達した資金は、実店舗数の拡大に充てる計画だという。呉氏は「現在、北京にはセレクトショップだけでレストランはない。『アークナイツ』や『名探偵コナン』などの人気IPの事業化も遅遅として進んでいないので、解決しなければならない」と語った。

「名探偵コナン」コンセプトショップ

呉氏は、IP関連グッズ市場にはまだ多くの可能性が眠ると睨む。2019年時点で中国の二次元(アニメ・漫画)愛好者は3億9000万人を超えており、2016年から2019年にかけて年平均10%以上の伸びとなっている。教育や娯楽に費やす消費支出が占める割合は12%まで向上した。より多くの若者がキャラクターグッズの購入を望んでいるとの見解を示している。

今回のリード・インベスター浩瀾資本のパートナーである王㬢氏は、「二次元のターゲット層は膨大で、常に増加を続けている。中国国内のオリジナルコンテンツの品質、数量とも伸びている。キャラクターグッズ市場の伸びは顕著で、巨大な可能性を秘めている。艾漫は川上産業とコンテンツのトップ企業と長期的な提携関係を結んでおり、IPラインナップを構築し、しっかりとした設計開発能力を蓄積している。IPSTAR潮玩星球の着実な開拓とIPコンセプトショップの試みなどは、実店舗での没入型販売と『IP+シナリオ+プライベートトラフィック(SNSに開設した公式コミュニティやミニアプリなどを通じて集客する方法)』で構成されるビジネスモデルを作りだしている」と述べた。

ここ数年の中国国産漫画と国産ゲームの台頭の恩恵を受け、艾漫が代理販売を行うIPも多くなってきた。「創業当初は海外の商品を輸入して中国国内で販売をしていた。今後はそのルートを生かして、海外企業に中国製品を販売できるようにしたい」との期待感を示した。

中国国産ゲーム「未定事件簿」の関連グッズ

現在、艾漫はゲーム「原神」、アニメ「魔道祖師」、「天官賜福」のキャラクターグッズを米国、日本、韓国、シンガポール、マレーシア、フィリピンなど10の国と地域で販売している。

(翻訳:lumu)

7月1日より、これまで36Kr Japanのメディアで提供していた記事のうち、一部スタートアップ企業に関するニュースについては、有料コンテンツサービス「CONNECTO(コネクト)」の会員限定で提供します(初期段階では無料会員も対象とします)。まだ登録されていない方は、ぜひそちらをご利用ください。

原文はこちら

セミナー情報や最新業界レポートを無料でお届け

メールマガジンに登録

関連キーワード

セミナー情報や最新業界レポートを無料でお届け

メールマガジンに登録