中国の生鮮ECユニコーン、ソフトバンク主導で360億円調達 安定した収益化は課題

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中国の生鮮食品EC「叮咚買菜(Dingdong Maicai)」は12日、シリーズD+で3億3000万ドル(約360億円)を調達したことを発表した。ソフトバンク・ビジョン・ファンドが出資を主導し、「高鵠資本(Cygnus Equity)」が前回に引き続き財務顧問を務めた。

叮咚買菜は4月初めにもシリーズDで7億ドル(約770億円)を調達しており、シリーズDを通じて調達した資金は総額10億3000万ドル(約1130億円)に上る。

ハイスピードで進んだシリーズDが上場前の最後の資金調達になるのではとの見方がある。生鮮食品ECの上場計画が相次ぐなか、今年2月には叮咚買菜が米国IPOで3億ドル(約330億円)の調達を計画していることがブルームバーグなどで報じられた。生鮮食品の分野に詳しいある投資家は、叮咚買菜の既存株主が多数参加していることから、シリーズDは上場前の株式配分ではないかと見ている。

ここ数年、生鮮食品の宅配サービスや住宅地向け共同購入が再びブームとなり、コロナ特需も相まって、一時期もてはやされた「興盛優選(Xingsheng Selected)」「同程生活(Tongcheng Life)」「十薈団(Nice Tuan)」などのスタートアップが多額の資金調達に成功している。アリババ、格安EC「拼多多(Pinduoduo)」、生活関連サービス「美団(Meituan)」、ライドシェア「滴滴出行(DiDi Chuxing)」、EC大手「京東(JD.com)」などの大企業もこぞって同分野の強化に乗り出しているほか、収益化が困難などの理由で過去に冷遇された叮咚買菜や「毎日優鮮(Missfresh)」などの前置倉庫(細かく区切った各配送エリアの至近に設けた倉庫)モデルの企業も再び投資家たちの注目を集めるようになってきた。

業界内の競争が白熱していくなか、いかに素早くシェアを獲得し、安定した収益モデルを確立できるかどうかが勝敗を分ける鍵となる。叮咚買菜はこれ以前に1年余りにわたって資金調達を公表してこなかったが、本拠地である上海から周辺エリアへサービス範囲を広げるなど、全国範囲で事業の拡大を図ってきた。現在は上海、北京、深圳、広州、杭州など29都市でサービスを提供しており、設置した前置倉庫は1000カ所に上る。

2020年の叮咚買菜の年間GMV(流通取引総額)は140億元(約2400億円)で、月間売上高は平均10億元(約170億円)余り。この数字は同業他社に比べて突出しているわけでもなく、引き続き事業拡大を進めてGMVを伸ばす必要がある。

さらに収益化が難しい前置倉庫モデルを採用しているため、叮咚買菜は依然として投資先行の段階にいる。中国証券大手「海通証券(Haitong Securities)」が2019年に発表したリポートによると、叮咚買菜は前置倉庫1カ所当たり1日1250件の受注で黒字化できるという。しかし現時点では1倉庫当たりの受注数は1000件ほどしかなく、諸費用を差し引くと依然として赤字の状態だ。

現状を受け、叮咚買菜はサプライチェーンの整備を進めてコスト削減につなげようとしている。2020年末時点で、叮咚買菜の産地直送型のサプライヤーは600カ所を超え、取扱商品も野菜や果物、水産品、肉類など幅広いカテゴリを含む5400種類以上に達した。また全国20都市以上で生鮮食品の宅配サービスを行っており、1日当たりの受注数は85万件以上に上っている。
(翻訳・畠中裕子)

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