中国「618」セールでiPhone 12が大幅値引き 販売台数トップに

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中国では毎年6月18日前後にECセール・イベント「618」が行われ、6月18日を待たずに開始されるのが通例だ。同イベントは昨年新型コロナ禍の直撃を受けたが、今年は例年通りの規模で開催されており、「京東(JD.com)」、「天猫(Tmall)」、「蘇寧易購(Suning.com)」、「拼多多(Pinduoduo)」など大手各社が豊富な商品ラインナップを用意している。

数多くの商品の中で、毎年注目されるのがスマートフォンだ。今年の618はまだ始まったばかりだが、すでに人気機種の大勢が判明している。

iPhoneが販売台数トップ

調査会社「Canalys」の集計によると、2021年1〜3月期の中国本土でのスマートフォンの出荷台数は前年比27%増となり、4年ぶりの前期比増加となった。こうした市場全体の回復トレンドを逃すまいと、各メーカーとも618に合わせた値引きを行っている。

スマートフォンの出荷台数

現時点での販売台数ランキングを見てみよう。京東の6月1日から6月4日までのランキングのトップはiPhone 12だ。決して安いとは言えないこの機種が、安さを武器にする「真我(realme)」の「Q3」、シャオミの低価格モデル「Redmi K40」、「Redmi Note10 Pro」よりも売れたということだ。

京東の機種別販売台数ランキング

天猫の直近7日間の販売台数ランキングでも、iPhone 12がトップとなり、シャオミの各モデルがそれに続く格好だ。618にiPhone 12の人気が爆発したのはなぜだろうか。

天猫の機種別販売台数ランキング

大幅値引きが奏功

iPhone 12の人気の理由は、大幅な値引きをしたためだ。アップルは小売価格の厳しい統制で知られており、昨年発売されたiPhone 12はダブルイレブンのセールに参加せず、12月12日に公式ストアで開催されたセールでも200元(約3400円)の値引きにとどまっていた。そのため、かなりの数の消費者がより安くなるタイミングを待っていたのだ。

そのタイミングが618だった。6月1日から6月3日の間、天猫のアップル公式ストアでiPhone 12を購入し、各種割引がすべて適用された場合、64Gモデルが4869元(約8万3000円)、128Gモデルが5309元(約9万円)、256Gモデルが5989元(約10万2000円)となる。

京東は同じく6月1日から6月3日にかけてiPhoneの割引を実施し、割引がすべて適用された場合の各モデルの価格はいずれも天猫より1元(約17円)安くなっている。京東での価格が現時点でのiPhone 12の最安値だ。

iPhone 11の価格と比較すれば、割引幅の大きさがよりわかる。618以前の128GBモデルのiPhone 11とiPhone 12の価格差は1500元(約2万5000円)弱だったが、618期間中はわずか500元(約8500円)弱だ。さらに、iPhone 11と比べた場合、iPhone 12ではSoC、デザイン、バッテリーの持ち時間、ワイヤレス充電機能が改善され、5Gにも対応した。5Gの普及にまだ時間がかかるとはいえ、今後数年に渡って同じスマートフォンを使い続けるのなら、やはり5Gに対応したモデルでなければならないだろう。そのニーズを満たしたiPhoneが今なら5000元(約8万5000円)以下で手に入るのだ。人気なのも頷けよう。

原作者:「雷科技(WeChat ID:leitech) 三明治

(翻訳・小六)

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