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中古スマホ取引「愛回収」がNY上場へ 勢い増す「中古品市場」で独走態勢

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中古電子製品の買取り・販売サービス「愛回収(Aihuishou)」の運営会社「万物新生集団(Wanwu xinsheng Group)」が5月29日、ニューヨーク証券取引所への上場に向けた目論見書を米国証券取引委員会に提出した。ティッカーコードは「RERE」で、「ESG(環境・社会・ガバナンス)」分野の中国概念株第1号のタイトルまであと一歩に迫った。ゴールドマン・サックス、バンク・オブ・アメリカ、「華興資本(China Renaissance)」「老虎証券(Tiger Brokers)」などが幹事証券会社を務める。

2011年にスタートした愛回収は、これまでに「五源資本(5Y Capital)」、世界銀行グループの国際金融公社(IFC)、中国EC大手「京東集団(JD.com)」など多くの投資機関から資金を調達している。

目論見書によると、5月にはデイリーアクティブユーザー3億人を誇るショート動画「快手(Kuaishou)」からも出資を受けており、地方市場の顧客獲得にさらなる弾みがつくとみられる。長期的に戦略出資を行っている京東の存在も含めると、万物新生には強力な後ろ盾がついていることが分かる。

同社の主力事業には電子製品の買取りプラットフォーム愛回収のほか、中古電子製品のBtoB取引プラットフォーム「拍機堂」、BtoC中古品取引プラットフォーム「拍拍」、海外事業「AHS Device」があり、買取りから査定、販売に至る全プロセスを自社で行っている。

店舗数は昨年末時点で中国171都市、731店舖に広がり、1500カ所以上に買取りステーションを設置しているという。

目論見書のデータによると、今年3月末までの12カ月間、プラットフォーム全体のGMV(流通取引総額)は前年同期比66.1%増の228億元(約4000億円)で、売上高は同49.4%増の56億8000万元(約980億円)だった。

利益の伸びも順調だ。テイクレート(取扱高に対するプラットフォームの収益比率)は2018年の0.5%から2019年には2.4%、2020年には4.1%まで改善し、これにより売上総利益率も2018年の14.1%から2020年には25.7%にまで向上した。

コンサルティング会社「灼識咨詢(China Insights Consultancy:CIC)」のリポートによると、GMVベースの2020年中古電子製品取引の市場シェアは万物新生が6.6%で1位、2~5位の企業のシェアは合計しても5.3%と大きな開きがある。電子製品の取引台数で見ると、万物新生のシェアが8.7%なのに対して2~5位企業のシェア合計はわずか4.3%と、万物新生が他社を大きく引き離している。

2021年第1四半期のGMVは前年同期比106.7%増の62億元(約1070億円)、売上高は同118.8%増の15億1400万元(約260億円)だった。調整後の純損失はNon-GAAPベースで3357万元となり、前年同期の1億1900万元(約20億円)から大幅に縮小した。

今後の成長のカギを握る海外市場

万物新生は早い時期から海外市場進出に着手してきた。

2018年に中古電子製品の世界的なニーズを満たすためBtoBプラットフォーム拍機堂をリリース。2019年に香港に海外事業部を設立し、翌年には海外向けBtoBプラットフォームを戦略の中心に据える。現在、愛回収は香港、米国、日本、インドなど世界の主要なデジタル中古品市場に進出している。

創業者の陳雪峰氏は「中国において携帯電話の中古品市場は数千億元(数兆円)規模に過ぎないが、全世界で見れば1兆元(約17兆円)クラスの巨大市場だ。海外市場は愛回収がさらなる拡大を見込める重要な成長分野だ」と語る。

中国で蓄積したノウハウを生かし、非効率的な既存市場をアップグレードすることができれば、巨大な海外市場は万物新生にとってまたとないチャンスとなり得るだろう。
(翻訳・畠中裕子)

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