中国AIスタートアップ、勝ち組2社以外は「死あるのみ」

新浪科技の報道によると、ソフトバンク・チャイナ・ベンチャー・キャピタルは顔認識技術スタートアップの商湯科技(SenseTime)に10億ドル(約1100億円)を出資。商湯科技の評価額は60億ドル(約6600億円)となった。また、人工知能(AI)分野のもう一社のユニコーン企業、曠視科技は6月時点で、評価額が20億ドル(約2200億円)となっている。

36Krは商湯科技に出資の事実を確認したが、コメントは得られなかった。

出資の真偽にかかわらず、商湯科技はAIスタートアップの競争で大きく先行している。2014年11月に創業した同社はこれまで9回資金調達。調達額が公表されなかった2回を除いた7回分で18億ドルを調達し、しかもそのサイクルはどんどん短くなっている。

4月のCラウンドではアリババからも出資を受けた。

ブルームバーグは7月末、アリババが曠視科技に6億ドルを出資したと報じた。現時点で、同社はアリババからの調達を発表していないが、曠視科技はその前にアリババから2回資金を調達しており、曠視科技と商湯科技はアリババのエコシステムの門下生と言えるだろう。

商湯科技はもちろん、アリババに頼らず自身のエコシステムを築こうとしており、自社AI技術の商用化のために、51VR、蘇寧体育(Suning Sports)などさまざまな分野の企業に出資もしている。

新浪科技の報道によると、商湯科技はこれまで7プロジェクトに出資し、さらにAIチップ、医療、IoT、モバイル、ゲームなど10以上のプロジェクトに出資を計画している。

ホープと目されるAI企業は、多額の資金調達を獲得できる一方で、残酷な事実も見せつけるかもしれない。AI技術はいまだ、その活用法も成熟したビジネスモデルも形成されていない。億欧シンクタンクが発表した「2018中国AIビジネス実用化研究報告」によると、中国のAI企業の90%以上が赤字で、大半が年商2億元を下回っている。

商湯科技と曠視科技はその価値を認められ、資金も調達できているが、残りの数千のAIスタートアップは生き残りが容易ではないだろう。資金調達できなければ、死あるのみだ。今年はAI業界で大きな淘汰が起きるとの予測も広がっている。

(翻訳・浦上早苗)

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