回収宝 ラウンドC1でアリババグループから資金調達、携帯電話リサイクル市場の競争が激化へ

中古品リサイクルプラットフォームの回収宝(ホイショーバオ、深圳回收宝科技有限公司)が、ラウンドC1でアリババグループから戦略的資金を調達した。調達額は未公開。

回収宝はこれまで、海峡キャピタルをリードインベスターとするラウンドBで3億元を調達、世銘キャピタルからラウンドA+資金を調達、成為キャピタルと中信キャピタルからラウンドAで数千万元を調達している。

2014年に設立された回収宝は、設立当初はオンラインで申込み、郵送で回収するというビジネスモデルで当該市場に参入した。ラウンドAの資金調達後、オフラインでの回収業務を拡大。これまでの4年間に、デジタル家電のリサイクルのみならず、中古携帯電話の販売(Cola Goods:可楽優品)、デジタル家電のレンタル(拿趣用)、携帯電話の修理(閃修侠)へと業務を拡大し、携帯電話のアフターサービス市場を刷新。中古携帯電話の総合プラットフォームとなっている。

注目すべきは競合他社の動向である。
・愛回収(アイホイショウ、上海悦易網絡信息技術有限公司)が2ヶ月前に京東グループから1.5億米ドルを調達。
・同月に中古携帯電話販売の找靚機(ジャオリャンジー)がラウンドAで7,033万元を調達。
・修理プラットフォームの極客修(ジーコーシゥ、重慶天極雲服科技有限公司)もラウンドBで資金を調達。かつ京東物流と戦略的提携契約を締結して、「京東サービス・プラス」のメンテナンスサービスの受け皿となった。
アリババグループが参戦した今や、携帯電話リサイクル市場での競争はエスカレートするだろう。

携帯電話リサイクル市場のプレイヤーは多いが、市場は未だ分散しており、情報の非対称性が遍く存在している。したがって回収率は低いままだ。このような状況下では、顧客獲得チャネルを確立することが極めて重要である。回収宝の熊洲(シォン・ジョウ)副総裁によると、ユーザーは通常、新機種の購入後に旧機種を手放すので、「下取り」は重要な入手経路とのこと。したがって、小売市場へ切り込むことは回収宝にとって当然の選択となる。

市場データによると、消費者の7割以上は依然としてオフラインの実店舗で新機種を購入している。回収宝では、サブブランドの「換機侠(ホァンジーシャー)」に加盟している全国規模のチェーン店を通して中古携帯電話の回収やデータ移行などのサービスを提供しており、その範囲は20の省、10万店に及んでいる。

オンラインでの取り組みにおいては、アリババグループの閑魚(シェンユィ)と組むことで、アリババから大量の集客が期待でき、オンライン中古携帯電話市場の入口となるだろう。閑魚は芝麻信用(ゴマ信用システム)を採用しており、信用度が高いユーザーは中古携帯電話の査定後すぐに査定金額を受け取ることができる。このシステムは他のリサイクルサービスにも応用できるため、回収宝は今後、書籍や赤ちゃん用品など、他の分野のリサイクルにも乗り出すかもしれない。

今回の資金調達後、回収宝は技術開発投資を継続し、グローバルな携帯電話リサイクル市場を睨んだ布陣を敷くだろう。

回収宝が独自開発した携帯電話自動回収ATMは、人手を介さずに、画像識別技術を活用して査定した上で、回収、支払いができる。郵送する手間が省け、リサイクル・エクスペリエンスを大いに高めるものとなる。現在のところ、このATMは深圳のビジネスエリアや居住区に100台設置されており、今後さらに増える見通しだ。

2017年6月に回収宝は携帯電話修理の閃修侠へ投資し、携帯電話アフターサービス市場全体をカバーするようになったが、今年に入って業務をさらに拡大。下取りサービスでロシアに進出し、ファーウェイのグローバルパートナーとなった。また、東南アジアの携帯電話リサイクル・スタートアップ企業へも出資した。熊洲氏によると、携帯電話市場のグローバル化はめざましく、回収宝は中国で成功したビジネスモデルを海外へ、とりわけ東南アジア、インド、中東、アフリカ、ロシアといった新興市場へ展開しようとしている。

回収宝は最も早く市場に参入したわけではないが、熊洲氏によると、回収宝には2つの優位性があるとのこと。

・まず、戦略提携の面では、OPPOとVivoのオフィシャル・モールの唯一のパートナー企業であり、また、ファーウェイのグローバル・パートナーでもあること。アリババのエコシステムに加わることで、今後さらにアリババとのコラボレーションが増えるはずだ。

・次に、「利他」という企業理念があること。例えば、オフラインでは、小売店が中古携帯電話回収サービスを提供できるようにし、同時に、査定金額を回収宝からユーザーへ直接支払うことにより、資金面の不安や経験に乏しいゆえのリスクを小売店に負わせないようにしている。

最後に、競争について熊洲氏は以下の見方を示している。
・携帯電話リサイクル市場は未だ急成長している時期であり、市場争奪戦の段階には達していない。
・回収宝は今後もユーザーのニーズに立脚し、情報の非対称性を解消し、査定を標準化し、市場規模を拡大させる。

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