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OPPOがハイエンドスマホOnePlus統合、グループ資源分散避ける

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中国スマートフォン大手OPPOが傘下のハイエンドブランド「OnePlus(一加)」を統合することが分かった。OnePlusの創業者ピート・ラウ(劉作虎)氏は6月16日、社内メールで「OnePlusとOPPOの経営陣の全会一致のもと、OnePlusはOPPO傘下のサブブランドとなることが決まった。今後も、『Never Settle(現状に満足しない)』の理念で世界のユーザーに高品質の製品を提供するというスタンスは変わらない」と発表した。

OPPOとOnePlusはブランドの立ち位置やユーザー層が大きく異なるためブランド戦略では意図的に距離を置いてきたが、資本面では緊密な関係にある。両ブランドともに持株会社「欧加ホールディングス(広東欧加控股)」が統括しているからだ。

これまで欧加ホールディングス傘下のOPPO、OnePlus、realmeは効率重視でサプライチェーンや生産ラインを共有していたが、ブランドは独立して運営してきた。しかし昨年からOnePlusとOPPOは急速にその距離を縮めるようになる。OnePlusのトップであるピート・ラウ氏が古巣のOPPOに戻り、OPPOの製品全体を統括する高級副総裁に就任したのだ。

そして今年に入り、製品開発分野の統合も急速に進む。2月以降、OnePlusの技術開発部門は段階的にOPPOに吸収され、開発体制が一本化された。少し前にリリースされた「OnePlus 9」シリーズには、それまでのOxygenOSではなくOPPOのColorOS 11が搭載された。

OnePlusとOPPOはこれまでも多くのリソースを共有してきた。今回の組織上の決定はリソースの統合をさらに効果的に進めるためのものだとOnePlus関係者は語る。

OPPOは昨年からハイエンド機種の強化に乗り出しており、OnePlusのターゲットと重なるようになってきた。OnePlus 9とOPPOの「Find X3」はリリース時期が近く、いずれもカメラ機能と色彩表現をメインに打ち出したものだった。Find X3は今年OPPOがハイエンド市場に切り込むための主力機種だったが、販売台数に関してはOnePlus 9の影響が皆無だったとは言えないだろう。

サプライチェーンの関係者によると、この両機種のプロジェクト開始時に、セールスポイントが酷似しているという理由でOnePlus 9は企画のやり直しを迫られたという。

ブランドを統合することにより、製品企画の段階で販売価格やリリース時期、セールスポイントを全面的に考慮することができるようになり、不必要な内輪もめを避けることができる。また内部体制を一本化することで組織のスリム化を図り、運営効率を向上させることにもつながる。特に、低価格を売りにしていたvivo、シャオミ、Honorなどが軒並みハイエンド市場に参入している今、過酷な市場競争を生き残るには両ブランドが一丸となって戦うことが不可欠だ。

OnePlusのブランドは、OPPOとの統合後も引き続き維持されるという。OPPOや欧加ホールディングスにとってのOnePlusの強みは、熱狂的な支持者となるテックオタクの男性ユーザーを獲得したことだろう。まさに今のOPPOに欠けているユーザー層だ。さらに欧州、インド、米国など海外のハイエンドスマホ市場で、OnePlusはサムスンやアップルから一定のシェアを奪うことに成功しており、ハイエンド路線へのシフトを模索している欧加ホールディングスからすれば、ぜひともキープしておきたいところだろう。

しかし公式発表の後、OnePlusユーザーを中心に不安の声も上がっている。OPPOは「若い女性向けの低スペック機種」という従来のイメージを払しょくすべく、ハイエンドブランドへの転身を懸命に進めている。しかしすでに定着したブランドイメージを覆すのは困難であり、サブブランドのOnePlusにとってこれはマイナス材料としかならない。

これまでのユーザーをいかにしてつなぎ止めるか、この問題にOnePlusは正面から向き合う必要があるだろう。OPPOにとっても、OnePlusのブランド力を生かし、いかに市場競争を勝ち抜いていくか、熟慮が求められるところだ。
(翻訳・畠中裕子)

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