注文から30分以内にお届け、「究極の便利」を提供する新興ECが中国で急伸

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ネット宅配サービス「海豚購(HAPPY SHOP)」が、エンジェルラウンドで500万ドル(約5億6000万円)を調達した。出資を主導したのは「天善資本(SKYVIEW FUND)」で、調達した資金は店舗拡大やサプライチェーン構築、優秀な人材の確保に充てる。

同社は2019年10月に設立され、都市部在住の若者をターゲットに、注文から30分以内で商品を自宅へ配達する。

北京、杭州、成都、南京など、一級都市および一部の二級都市に進出しており、「社区(中国の行政区画の最小単位)」と呼ばれるエリアごとに倉庫兼物流拠点を構えている。今年前半の取引総額は昨年後半から600%伸びており、一店舗あたりの取引額は初年度で1000万元(約1億7000万円)を突破した。

創業者の程成氏によると、海豚購は従来型のコンビニエンスストアと比較し、坪効率(売場面積あたりの売上高)や取扱商品の幅広さで強みを持つ。坪効率は一般的なコンビニの6〜10倍で、多くのコンビニが主力とする食品以外の商品にも力を入れている。アルコール・飲料、スナック・菓子のほかにペット用品や衣服・ファッション小物、日用品、スキンケア用品・化粧品、リネン類なども販売する。程氏は、中国の若者が飲食に向ける需要は、最終的にはデリバリーやチェーン店などが満たすことになるだろうと考えている。

日本ブランドも多数扱っている

中国では近隣者同士で商品を共同購入する小売りモデル「社区団購」が注目されているが、主に価格重視のユーザーに向けて展開する社区団購ではカバーできるシナリオが限られており、商品構成も若者の需要と合っていない。「究極の便利」を求める若者を満足させることはできないのだ。現在、オンラインで受注し、小エリアごとに即配用の倉庫を設ける小売りブランドは、取扱商品を生鮮食品などに限定するタイプが主だ。

海豚購はユーザーの視点に立ち、ユーザーの需要を極力満足させる商品構成を考えた。消費活動に計画性のない若者に照準を絞り、利便性の高い消費シナリオが増え続ける中で、さらなる便利さを届けるサービスを立ち上げた。近距離圏内で展開する小売りのインフラとして、他プラットフォームやブランドとも提携し、ユーザー体験の向上に努めている。

創業メンバーはインターネット業界や小売業界で長年経験を積んでおり、生活関連O2Oサービスの美団(Meituan)、テンセント、大手ポータルサイト捜狐(Sohu)、米アドビなどの出身者が揃う。

(翻訳・愛玉)

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