TikTokがミニプログラムをリリース。滞在時間増やし広告やECに触手
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ショートムービーアプリTik Tok(抖音)」が、ミニプログラム(小程序)をリリースした。Tik Tokは、ニュースアプリ今日頭条(Toutiao)と同じ運営母体を持つプラットフォームだが、今日頭条はTik Tokに先んじて9月にミニプログラムを発表している。
Tik Tokを運営するBytedance(字説跳動)は、今日頭条をベースとし、Tik Tokに続いてショート動画アプリ「西瓜視頻」やライブ配信アプリ「火山小視頻」でも次々とミニプログラムをリリースしていく予定だ。
「ミニプログラム」とは、ダウンロード不要で使えるクラウド型アプリ。各アプリを統括するポータルとしての機能も持つ。微信(We Chat)がリリースしたものをはじめ、中国では百度(バイドゥ)、支付宝(アリペイ)、スマホメーカー9社による「快応用」が、代表的なミニプログラムだ。

ニュースアプリとして大成功をおさめた今日頭条は、中国の新興IT御三家「TMD(今日頭条、美団点評、滴滴出行)」の一つに名を連ねる。4月時点で日間アクティブユーザー(DAU)3億人を抱えるが、コンテンツ系プラットフォームとしてさらなる飛躍を目指すなら、ミニプログラムへの参入は必至だ。
今日頭条より潜在力で上回るTikTok
TMDに限らず、IT超大手はいずれも広告収入を柱としている。
その点から鑑みれば、ニュースアプリの性質上、今日頭条のエコシステムは比較的単純で、小売りなどの収益モデルに結び付けるのは容易ではない。一方Tik Tokは小売り、ゲーム、ツールなど関連サービスへの展開が多様で、ユーザーの利用頻度や利用時間を伸ばしやすいと言える。
大手と比較し、ミニプログラムへの参入が大幅に出遅れたが、Tik Tokには独自の展開が期待できる。ミニプログラム関連の統計プラットフォーム阿拉丁網の創業者、史文禄氏によると、Tik Tokの趣旨は「遊び」にあり、多数のインフルエンサーを生む土壌もあるため、エンターテイメントやゲーム、ECなどを包括的に展開できるという。また、ユーザーがつけるハッシュタグやLBS(位置情報サービス)によって、ターゲットユーザーに照準を絞った拡散力が発揮され、効率的に収益を得られる。
O2Oなどサービスの多角化を図るTikTok
今日頭条でゲーム広告を統括する何欣氏によると、ゲーム企業の約50%が今日頭条に広告を出稿している。36Krの取材によると、複数の関係者が「今日頭条の広告収入に占めるゲーム企業の割合はかなり高い」と述べている。
しかし、2017年末に微信がミニゲーム(ミニプログラム内のゲーム)をローンチすると、多くの広告主が今日頭条を離れた。今日頭条やTik Tokにとって、ミニゲーム参入が挽回の契機になるだろう。ミニゲームに課金をする必要はなく、ミニゲームの導入によって広告出稿枠が大幅に増えることが重要だ。
Tik Tokが現在提供する「ショートムービー」は再生時間が短いため、小売りへの誘導は難しい。しかし、ゲームならその心配はない。
Tik Tokは10月中旬に生活O2Oサービスもローンチしており、サービスの多角化を進めていることは間違いない。ユーザーの現在地に近い飲食店やエンタメスポットを紹介するほか、企業側も公式アカウントを開設してユーザーに直接アプローチができる。
中国のIT最大手「BAT(バイドゥ、アリババ、テンセント)」を後追いする立場として、Bytedanceは彼らとの正面衝突を避け、コンテンツや広告以外のチャンネルも模索中ということだろう。
(翻訳・愛玉)