アント・フィナンシャルが女性ファッションレンタルに出資。中古市場ともに急成長

レディース服のレンタルサービス「女神派(MSParis)」がB+ラウンドで、アリババ傘下の金融関連企業アント・フィナンシャル(螞蟻金服)から資金を調達した。調達額は非公開だが、これまでに同社は合計3000万ドル(約34億円)を調達している。

2015年3月に設立された女神派は、米国のレント・ザ・ランウェイ(Rent the Runway)をベンチマークとし、創業当初はフォーマル服のレンタルサービスを展開していた。その後、カジュアル服に裾野を広げ、気に入った服を買い取りできるサービスや、返品保証付きの新品販売も始めた。具体的な会員数は不明だが、創業者兼CEOの徐百姿氏によると、会員数は2016年に50倍、2017年から現在までは10倍に増えた。

中国では今年に入り、レンタル市場やユーズド品市場が急成長している。同様のサービスは、2017年に中国市場へ進出した米国のLe Toteや、2018年9月にアリババから戦略出資を受けた「衣二三(YCLOSET)」などがある。

徐百姿CEOは36Krに対し、事業の3つの柱を以下のように語った。

1.レンタルから購入へつなげる

女神派はレンタル以外に新品の販売サービスも行っている。購入7日以内は無条件に返品できるため、購入した商品がイメージと違った場合も安心だ。さらに、購入3カ月以内は商品の半額を支払えば、女神派が買い取る。実際、50%の顧客が3カ月以内の返品を選択しているという。

徐百姿CEOによると、新品の売れ筋はトレンドに左右されないベーシックなデザインのため、返品された商品は再利用できる。また、返品サービスやレンタルサービスは、一般的な小売りよりも顧客の嗜好を素早く、正確につかめるという。さらに、レンタルサービスで提供された商品の70~80%は、商品を気に入った顧客がそのまま買い取っている。

2.顧客ターゲットの拡大

開業初期はフォーマル服のみを扱っていたため、大都市在住のキャリア女性が主な顧客だったが、カジュアル服に広げたことで地方都市や若年層の顧客も増えた。顧客のセグメントによってレンタル服に求める要素が異なるため、2017年には会員を「VIP会員」と「一般会員」に分けている。

VIP会員は高い購買力を持つが、すでにワードローブが充実しているため、レンタルサービスはあくまで補足的に利用するにとどまる。利用頻度も低く、主にアフォーダブル・ラグジュアリー・ブランド(中価格帯ブランド)の商品に需要が多い。

一般会員はトレンドを重視する若年層が多く、月額払いで利用回数無制限のレンタルサービスを利用するケースが多い。カジュアルブランドも好まれる。現在は、一般会員が全体の半数以上を占めるという。

3.取り扱い商品の拡充

今後はアクセサリーやバッグなどの小物なども幅広く扱っていく。さらに、高級ドライヤーなどの美容家電や、生活用品まで取り入れていく計画だ。利用頻度や顧客の定着率向上には、取り扱い商品の拡充は必須だろう。

女神派のランドリーセンター

今回の調達資金により、業務プロセスやマンパワーの効率化も進める。4月に杭州市に設立したランドリーセンターもその一環だ。顧客から回収した商品を洗浄、乾燥し、わずか3時間で再び出荷できる状態にする。

女神派に出資したアント・フィナンシャルは今後、女神派との業務提携も積極的に進めていく。今年に入って目覚ましい成長を見せるレンタル市場やユーズド品市場に商機を見出しているとみられる。
(翻訳・愛玉)

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