バイトダンス、VRヘッドセット中国最大手Picoを買収へ 次世代プラットフォームに着手か 

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バイトダンス、VRヘッドセット中国最大手Picoを買収へ 次世代プラットフォームに着手か 

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TikTokをはじめとした人気アプリを運営するバイトダンス(字節跳動)が、ハードウェア戦略に力を入れている。中国で出荷数最多のVR機器メーカー「Pico Technology(小鳥看看科技)」の買収を進めていることがわかった。取引条件や買収額は未定だという。

バイトダンスが2019年に設立したハードウェアの研究・開発プラットフォーム「新石実験室」は、今年もアップルやSnapchatからスカウトした人材を迎えた。今年7月には、アップルの元シニアエンジニア李暁凱氏が技術チーフとして加入している。同氏は浙江大学を卒業後、イェール大学で博士号を取得しアップルで7年近くを過ごした。アップル時代は主に光学ディスプレイ関係の技術開発や組織構築を手がけ、バイトダンスに移った現在はPico買収案件にも関わっているという。

なぜPicoなのか

Facebookが2014年にVR機器メーカーOculusを買収して以来、中国のテックジャイアントもVR関連企業の買収を目指してきたが、これといった選択肢が存在しなかった。

Picoは2015年に設立された。創業者の周宏偉氏は音響機器のODMを手がける「Goertek(歌尔股份)」のバイスプレジデントを務めた人物で、ソニーなどのVR製品開発を指揮してきた。Picoは設立からの6年間、スポットライトを浴び、またバブル崩壊も経験してきた。動画配信サービスiQIYI(愛奇芸)、通信機器ファーウェイ、スマホ・IoT機器シャオミ(Xiaomi)など大手企業のVR事業部と切磋琢磨しながら、独立したVR機器メーカーとして生き残った数少ないケースとなっている。

一体型VRヘッドセット「Pico NEO 3」シリーズ(画像出典:Pico公式サイト)

出荷台数ベースでは、Picoは中国市場でトップのシェアを握る。IT専門調査会社IDCが今年3月に発表したレポートによると、中国の2020年の一体型VRヘッドセット市場ではシェア首位がPicoで、中でも第4四半期は57.8%に達した。設立以来の販売台数は約50万台。スマートフォンと比較すれば微々たる数字だが、iQIYI、ファーウェイ、シャオミといった大手のVR事業部門に勝っている。

出荷台数が多いという優位性は、VR機器のサプライチェーンで支配力や発言権が強いことを意味する。バイトダンスがPicoを選んだ一つの理由だ。

PicoとODM企業Goertekは緊密な関係を持つ。GoertekはPico創業者の周宏偉氏が過去に在籍し、Picoにとって大株主であり、Goertekの創業者・姜濱董事長とPicoの法定代表人・姜龍董事長は兄弟関係だ。GoertekはFacebook傘下のVR機器メーカーOculusの受託製造メーカーの1社に名を連ねているため、Picoは世界トップクラスのVR機器のサプライチェーンが保有するリソースを利用できる。

こうしてみるとPicoは高いポテンシャルを有しており、他社への売却を選択するのは不思議に思える。

VR業界関係者によると、GoertekとPicoの蜜月関係は、PicoのライバルOculusを傘下に収めるFacebookにとって不満の種だったという。FacebookはGoertekとの提携関係解消も考えたといい、そのためGoertekはPicoを手放す機会を探っていた。

「バイトダンスが持つコンテンツやアルゴリズムは、Picoがより多くの製品を生み出すのに役立つ」。Picoの関係者によると、他の大手インターネット企業と比べ、バイトダンスは動画コンテンツやインタラクティブゲームに関心が高く、新技術のVRは他事業の成長と親和性が高い。また「バイトダンスは必ず次世代型のインタラクションプラットフォームを打ち出してくる。新プラットフォームにVRを用いるなら、それは正しい選択だ」とも述べている。

※アイキャッチは公式サイトより。
(翻訳・愛玉)

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