ビットコイン投資は慎重に:Odaily星球日報研究所レポート

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ビットコイン投資は慎重に:Odaily星球日報研究所レポート

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2018年10月31日はビットコインの論文がネット上で発表されてちょうど10周年となるが、中国のブロックチェーン専門メディア「Odaily星球日報」傘下の研究院が10月22日、ビットコイン誕生までの経緯をまとめた報告書を発表。11月1日にはその続編とも言うべき報告書「2008年-2018年世界ビットコイン発展研究報告」をリリース。ビットコインの10年間を振り返っている。

ビットコイン、この10年間の動き

■2008年
ビットコインが初めてネット上に登場したのは2008年10月31日(ニューヨーク時間)、metzdowd.com内の暗号化メーリングリストに掲載された1本の論文「ビットコイン:P2P電子マネーシステム(Bitcoin : A Peer-to-Peer Electronic Cash System)」だ。リーマン・ショックに端を発した金融危機が世界中で猛威を振るう中、この論文を執筆したサトシ・ナカモト(Satoshi Nakamoto)という人物は、第三者機関(銀行や政府)のプラットフォームの不透明さ、管理の難しさ、無意味な高額手数料の存在などを挙げ、そうした機関を介さずに個人間で安全に送金できるシステムの必要性を説いた。

■2009年
2009年1月3日、サトシ・ナカモトはフィンランド・ヘルシンキにある小型サーバーで最初のビットコインを発行、その報酬として50ビットコインを入手した。世界初のビットコインが誕生した。

■2010-2012年

この期間、ビットコインは値上がりを続けた。2011年2月には1ビットコイン=1ドルを記録し、「タイムズ」や「フォーブス」など米大手メディアにも取り上げられた。そして、多くの国の投資家の関心を集めるようになり、価格が急速に上昇。2011年6月8日には1ビットコイン=32ドルと最高記録を更新した。最初と比べると実に1万600倍という値上がりだ。しかし、その1週間後には、東京に拠点を構えるビットコイン取引所のマウントゴックスがハッキング被害を受け、価格は10ドルにまで急落。以後しばらく下落を続け、11月には2ドルまで価格を下げてしまう。

■2013年

2013年4月、キプロスの金融危機の影響でユーロの信用が低下。それにより、当時1ビットコイン=30ドル程度だった価値が一時265ドルにまで急上昇。この危機によりさらに多くの投資家を引き寄せることになった。その後、市場は落ち着き、ビットコインの価格は68ドルまで値を下げた。10月には、アメリカで違法薬物の取引を行っていた闇サイト「シルクロード」の運営者がFBIにより逮捕され、サイトが閉鎖。このサイトでは取引にビットコインが使用されていたことから、ビットコイン市場は大きく揺れ動くことになった。しかし、欧州のいくつかの国はビットコインに有利な政策を出し続けたため、ビットコインは再び価値を回復。11月29日には、1ビットコイン=1147ドルという史上最高価格を記録した。

■2014-2016年

この期間、ビットコイン市場は低迷。市場参入者数は下がり続け、価格も下げていくことになった。2014年2月28日、ビットコイン取引で圧倒的シェアを占めていたマウントゴックスがハッカーに85万ビットコインを盗まれて破綻。ビットコイン価格は80%下落した。そして、2015年7月には200ドルまで値を下げた。2016年は、ビットコイン採掘報酬の2回目の半減が行われたこと、イギリスのユーロ離脱、米国のアジア市場政策などが影響し、再び上昇。12月までに1000ドルを突破した。

■2017年

2017年1月、再び1ビットコイン=1000ドルを突破。2月から5月にかけてゆっくりと上昇を続け、5月中旬までに2000ドルに到達した。9月に中国政府がICOによる資金調達を全面的に禁止したことから、中国国内ではビットコイン離れが進んだ。ただし、日本と韓国では投資家はますます増え、12月18日にまでに史上最高価格の1万8674ドルを記録。その後急落して12月31日には1万1000ドルとなったが、2017年の年間上げ幅は1700%となった。

■2018年

今年のビットコイン市場は安定しておらず、これまで上げ下げを繰り返しながら、徐々に価格を下げて来ている。1月7日にピークの1万6448ドルを記録後、1月8日には1日で2219ドルも値を下げた(15.6%減)。6月25日に今年もっとも低い5766ドルとなった後は上げ下げを繰り返し、9月28日現在、6621ドルとなっている。

これからビットコイン投資を始める人へ

発行限度枚数があるビットコインには希少性があり、今後ビットコインETF(上場投資信託)が承認されれば、市場の拡大、価格上昇の可能性は残される。ただし、ビットコインの匿名性は取引記録の追跡が難しく、マネーロンダリングや麻薬密売、違法な資金調達などの犯罪行為を助長する恐れもあり、さらに取引所のハッキング被害など問題も山積している。また、市場に影響を及ぼすような様々な噂も多く、その他の仮想通貨も市場を虎視眈々と狙っている状況だ。

米金融大手ウェルズ・ファーゴと米世論調査ギャラップの共同調査によれば、米国の投資家2000人の内、ビットコインを所有しているのはわずか 2% のみだ。また、70%の投資家はビットコイン投資に興味を示していないという。

ビットコインの歴史を振り返れば、さまざまな原因によって大きな価格変動を繰り返しており、それだけ投資リスクが高いことは明白だ。また、発行限度枚数があるからといってその価値にとらわれ、安易にビットコインに手を出せば、大きな痛手を負う可能性もある。ビットコインへの投資を考えている人は、こうしたリスクに理性的に向き合うことが必要だろう。

「こちらの記事はOdaily星球日报が執筆した記事の翻訳になります。」

(翻訳・飯塚竜二)

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