セグウェイ買収のナインボット、草刈りロボット発表。家庭需要見込む

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セグウェイ買収のナインボット、草刈りロボット発表。家庭需要見込む

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シャオミグループで、電動二輪車やサービスロボットを手掛ける「セグウェイ-ナインボット(Segway-Ninebot=九号公司)」は今月2日、ロボット草刈機「Navimow」を発表した。来年3月に発売予定の同製品は4タイプあり、500~3000平方メートルの芝生に対応、販売価格は1199~2499ユーロ(約16~32万円)だ。

Navimowは中国の衛星測位システムの衛星信号を受信し、精度が高い測位方法であるRTK(リアルタイムキネマティック)により屋外でもセンチメートル単位で正しく測位できる。

このほか、Navimowは外部から電波を受信せずに測位できる慣性航法装置(INS:Inertial Navigation System)、メーター、地磁気の情報など他のセンサーの情報も合わせて測位するため、衛星信号が弱くても安定した運行が可能だ。

ユーザーがスマホアプリで庭の作業エリアのマップを描くと、庭の形、境界の位置、進入禁止場所をマップが記録する。ロボットは、マップの作業エリアで最も効率的な草刈りのルートを決定する。この機能により草刈りの効率が6倍上昇するという。

草刈りのルートを決定 画像提供:セグウェイ-ナインボット

Segwayロボット草刈機はインホイールモーターを採用しており、24度の坂道も走行できる。他社製品は最高でも21.8度程度だ。ゴムタイヤは歯車状で、耐候性や走破性(条件が悪い道を走り抜けられる性能)が高い。

セグウェイ-ナインボットのデータによると、Navimowの使用時の騒音レベルは最高でも54デシベルで電動歯ブラシ程度しかない。一方、大部分の他社製品は60デシベル程度だ。

同機種は、ユーザーがアプリで刀の高さを調節できる。しかも、従来の草刈機と異なりロボット草刈機は毎日1回草を刈り、また芝かすは集めなくてもそのまま肥料として芝生に残せばよい。

ユーザーの安全性確保のため、Segwayロボット草刈機はセンサーを複数搭載し、持ち上げたり傾けたりすると刃は回転を止める。同社が自主開発した安全システム「BladeHalt」により、人あるいはペットが草刈機に触れて刃の位置に近付いても、刃は回転を停止する。超音波センサーも備えており、周囲の環境をリアルタイムで感知して障害物を避ける。

安全システム 画像提供:セグウェイ-ナインボット

世界のロボット草刈機市場は拡大段階にある。特に海外のユーザーは使い勝手を重視し需要は旺盛だが、現在のところ市場浸透率は低い。欧州の関連機関の試算では、2020年にロボット草刈機は世界で90万台販売されており、市場規模は10億ドル(約1100億円)を超え、年平均成長率は20%を上回る。

世界には欧米を中心に個人所有の庭が約2億5000万カ所あるが、現在使われている草刈機は主に手押し式や乗用式で、年間出荷台数は1150万台だ。

従来の草刈機では時間も労力もかかるため、家庭でのスマート家電などの普及に伴い、今後ロボット草刈機が取って代わるとみられている。

家庭用サービスロボット事業部総経理の任冠佼博士は、ロボット草刈機と掃除ロボットの技術的な違いについて「この二つのロボットは全く違う。障害物回避でも、屋外では日照、傾斜、地面の境目など複雑な環境の影響を受ける。制御やセンサーなど二つに共通する部分もあるが、ある機能を別の種類の製品に搭載するときは直接利用することができず、細部まで確認しながら進めなければならない。そのため、ロボット草刈機分野で3、4年の経験のあるメンバーもチームに加わっている」と話す。

家庭用サービスロボットチームのメンバーは、スイス連邦工科大学や北京大学、清華大学など国内外の名門大学出身者が多い。

同社AI・ロボット研究院の陳子沖院長がSegwayロボット草刈機チームに参加する予定で、今後開発のスピードアップが期待できる。さらに同研究院から人員も異動させ、家庭用サービスロボット事業部を子会社にして同事業を強化する予定だ。

(翻訳・二胡)

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