「匯医慧影」はAI医療の勝ち組か?

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AIを活用した医用画像技術を開発する企業「匯医慧影(Huiyi Huiying)」が、インテルキャピタルと芯動能投資(Beijing Kinetic Energy Investment Fund) から戦略的投資を受けた。同社は、両ファンドが中国で投資した初の医療関連AI企業となり、今回の資金調達で、プロダクトのイノベーション、組織の拡張など、事業展開を加速させる。

匯医慧影は2015年に北京で設立された。現在は北京以外に、シリコンバレー、香港、蘇州、広州にも支社を構えている。創業者である柴象飛CEOによれば、同社はすでに科学研究から臨床までを幅広くカバーする複数のプラダクトラインを形成しており、乳癌をはじめとした10数種類の癌、脳梗塞、脳出血、骨折などの検査、診断、治療に採用されている。

象飛CEOは「心血管疾患は我が国における病の『元凶』。発症率と死亡率はガンよりも遥かに高く、臨床的には一大疾病だ。多くの問題がAIで解決できるため、AIの導入には臨床的価値と商業的価値の両方がある。ただし、製品化のためには計算モデルの構築とアノテーションが難しいので、我々は特別な存在になりうる」と語る。さらに、こうした技術以外に「技術を製品化する能力も重要だ」と強調した。

同社は全国各地に直営チームと代理商を構えているほか、国内で800以上の医療機関と提携して、様々な技術の製品化を試みている。その半数近くは国内トップクラスの医療機関だ。今後はこうしたネットワークを米国、日本、東南アジア、欧州などにも拡大していく方針だ。

技術の成熟と政府の支援により、AI医療業界は活況を呈しており、重大疾病の治療でもAIの必要性はますます高まっている。しかし、製品化から短期間で医療機関から評価を得られるわけではない。そのため、この2年間、同業界は100社以上がしのぎを削る「シャッフル状態」が続いていたが、ようやく生存競争が一段落しつつあるところだ。

匯医慧影は昨年、遠隔画像診断でのAI医療の商業化も実現した。診断用の5~6機種については、CFDA(中華人民共和国国家食品薬品監督管理局)に第三類機器認証を申請中だ。また、今年2月、中国食品医薬品検定研究院がAI部門を立ち上げ、AI医療関連製品の審査体制構築を模索している。同社はここへ審査を申請した初の企業となり、競合他社よりも早く第三類機器を商業化することが期待されている。

なお、匯医慧影は今回の資金調達以前に、鼎暉投資(CDHインベストメンツ)、逹泰資本(DELTA CAPITAL)、藍馳創投(BLUE RUN VENTURES)、水木易徳投資(YIELD CAPITAL)といった多数のファンドからも出資を受けてきた。

金融データサービス「鯨准(JINGDATA)」より

(翻訳・飯塚竜二)

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