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中国luckin coffeeの株価、上場廃止時の10倍に 米集団訴訟は1.9億ドルで和解へ

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中国の新興コーヒーチェーン瑞幸咖啡(luckin coffee)の不正会計問題が明るみに出て1年以上が経った。同社の事業は生き残りに成功しただけでなく、再び徐々に軌道に乗ってきている。

瑞幸咖啡は今年6月、米証券取引委員会(SEC)に2019年の財務諸表を再提出した。さらに3カ月経たずに2020年の財務諸表を提出している。財務諸表によると、瑞幸咖啡の2020年の売上高は前年同期比33.3%増の40億3400万元(約695億円)で、新規ユーザー数は2430万人だった。設立から黒字化は果たせておらず、純損失額は2018年が16億1900万元(約280億円)、2019年が31億6100万元(約540億円)、2020年が56億300万元(約970億円)だ。

店舗数では直営店を一時的に減らし、その後は出店ペースを落としている。反対にフランチャイズ店は急増。財務諸表によると、直営店数は2018年が2073店、2019年が4507店、2020年が3929店、今年が4030店、フランチャイズ店は2019年が282店、2020年が874店、今年が1293店となっている。

そのほか、同社は事業再編に関する重要な二つの取り組みの進捗について発表した。

一つ目は、瑞幸咖啡と米国での集団訴訟の原告団代表者が1億8750万ドル(約210億円)の和解金で合意したというもの。賠償の対象となるのは、瑞幸咖啡がナスダック市場に上場してから2020年7月15日までの期間に同社の株を購入し、損害賠償を求めた投資家だ。二つ目は、瑞幸咖啡がケイマン諸島の裁判所に提出した転換社債(CB)の債権者に対する債務再編案だ。

補償額が法曹界関係者の予想を遥かに下回るものだったことと、債務再編案が発表されたことで、9月21日付の瑞幸咖啡の株価は米国店頭市場で一時19%近く上昇し、取引終了時は3.44%上げた15.05ドル(約1670円)で引け、時価総額は38億ドル(約4200億円)となった。昨年の上場廃止時は1.38ドル(約153円)だった株価が、1年ほどで10倍以上になったことになる。

中国企業として史上最速のIPOを果たしたコーヒー界の有望株は、売上高を22億元(約380億円)も水増ししたことで、瑞幸咖啡グループの2社が不正に加担した43社とともに中国の監督管理部門から計6100万元(約10億円)の罰金を課され、米証券取引委員会に1億8000万ドル(約200億円)の和解金を支払い、ナスダック上場企業としての1年を終えた。その後、瑞幸咖啡の取締役会は大幅にメンバーを入れ替え、一連の訴訟に対応しながら立て直しに奔走した。

今年に入り、 瑞幸咖啡は再び事業拡張に向けたアクションを開始した。まずはフランチャイズの門戸を開放し、次にコーヒーの自動販売機「瑞劃算(luckin pop)」の設置事業者募集を再開させた。同時に新たなイメージキャラクター起用や人気ドラマの劇中に商品を登場させるなどの販促活動も展開し、市場からの注目度も維持し続けた。

こうした「復活」の過程で、瑞幸咖啡は資本市場から頻繁に注目されている。セカンダリーマーケットの消費財分野に投資するある人物は最近、瑞幸咖啡の事業モデルを詳しく分析したという。新興消費財分野で将来的に有望な投資先になる可能性があるからだ。

中国のビジネス系メディア「晚点(LatePost)」の過去の報道によると、一部の投資家は瑞幸咖啡がスターバックスやティムホートンズ、Manner Coffeeなどの競合と比較して最高のコストパフォーマンスとデータに基づいた的確な管理体制を強みとして有しており、店舗単体の黒字化モデルを近い将来にも企業全体に浸透させられるだろうと評価している。

これらが影響してか、「愉悦資本(Joy Capital)」や「大鉦資本(Centrium Capital)」などの出資者は瑞幸咖啡を見放さないと決めた。瑞幸咖啡がクーポン戦略のため見境なしに資金を投入できたのは彼らの出資金があったおかげだが、愉悦資本や大鉦資本自身も瑞幸咖啡への出資を続けるうちにその地位を上げ続けてきた。現在、同社の株主で最も大きな発言権を握っているのは大鉦資本だ。議決権は45.2%、持ち株比率は17.2%で、瑞幸咖啡の実質的支配者となっている。

ただ、注意すべきなのは、瑞幸咖啡は米証券取引委員会や米国の投資家たちとの和解をさらに進めなければ、完全に危機を脱したことにはならないことだ。和解協議はまだ終わってはおらず、事業では赤字が拡大中で、資金調達の道は依然模索が続いている。再び最高潮を迎えるにはまだ長い道のりが残されている。
(翻訳・愛玉)

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