シャオミ出資の自動運転向けチップ開発企業。国産化の波に乗り急成長

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シャオミ出資の自動運転向けチップ開発企業。国産化の波に乗り急成長

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「黒芝麻智能科技(Black Sesame Technologies)」(以下、黒芝麻)は2016年に設立された企業で、画像・映像処理やセンサー情報処理アルゴリズムなどのコア技術を含むビジョンセンシング技術とチップのIPコア開発を手掛けている。

黒芝麻はこれまでに5回の資金調達を行っている。直近2回の資金調達は今年に入ってから完了しており、戦略的ラウンドにはシャオミ傘下の「小米長江産業基金(Xiaomi Yangtze River Industry Fund)」「富賽汽車(Fulscience automotive electronics)」が参加し、シリーズCでは小米長江産業基金がリード・インベスターを務め、「聯想創投(Lenovo Capital)」も出資に参加した。現在、同社の評価額は20億ドル(約2300億円)に達し、新たな資金調達も順調に進んでいる。

黒芝麻への出資は、シャオミが電気自動車(EV)への参入を発表してから最初のチップメーカーへの出資となる。

今年6月以降、シャオミは自動運転関連の企業への出資を強化している。最初に自動運転技術を手掛ける「縦目科技(Zongmu Technology)」のシリーズD++にリード・インベスターとして出資を行い、次にLiDAR技術を手掛ける「禾賽科技(Hesai Technology)」へ出資し、さらに自動運転技術を開発する「幾合夥伴(Geometric Partner Intelligent Driving)」のプレシリーズA2でもリード・インベスターを務めた。

8月25日には5億300万元(約90億円)で自動運転技術を手掛ける「深動科技(DeepMotion Technology)」を買収することも発表した。

シャオミのこれまでの出資は、ハイレベルの運転補助システムに必要なアルゴリズムのソリューションに対するものであったが、黒芝麻への出資はEV製造の基盤となるハイエンドの自動運転向けチップへの出資となる。

中国の自動車市場は全世界の販売台数の3分の1を占めているが、ハイエンドチップを生産できる企業は不足している。自動車の半導体自給率は3%以下で、その中でもハイエンドチップの自給率は1%以下だ。

コネクテッドカーを発展させるという国家戦略の下で、チップはコア部品として黄金期を迎えており、多額の投資が集まっている。

企業の発展にはタイミングが重要だ。黒芝麻は自動運転用のチップの国産化という時流に乗って飛躍した。

同社は単記章CEOと劉衛紅COOが共同で設立した企業だ。2人は高校時代の同級生でともに清華大学を卒業している。単CEOは画像処理とビジョンセンシングの研究を担当し、劉COOは自動車製造と部品の研究開発を担当する。

黒芝麻はIPコアを自社開発し、AI、ハイエンドチップ、自動運転の3つの分野に注力している。充実した製品ラインアップを有しており、多くの種類のチップ製品をリリースしている。

2019年8月に黒芝麻はハイエンドチップ「華山1号 A500」をリリースした。処理能力は10TOPSに達し、レベル2および2.5の自動運転システムをサポートできる。

CPUや一部のDSPなどのカーネルで利用しているサプライヤーのIPをのぞいて、A 500のISP(画像信号プロセッサ)、視覚処理加速エンジン、Ultra DL AI加速エンジンなどのカーネルはすべて自社で研究開発したものだ。

昨年6月には「華山2号 A1000」をリリースした。同チップの処理能力は116TOPSに達し、レベル3の自動運転システムをサポートする。

A1000はその翌月、自動車の電気/電子に関する機能安全についての国際規格であるISO26262のASIL(自動車安全水準)のBランクの認証を取得した。国内で初めて機能安全認証を受けた自動運転システム用のチップとなり、すでに複数の車種の指定を取得している。

黒芝麻 華山2号 A1000 画像:公式サイト

今年リリースされた「華山2号 A1000Pro」は処理能力がアップグレードされ、最高で196TOPSに達し、現在国内では最も性能が高いチップの1つだ。テープアウトはすでに成功しており、2022年末に量産出荷を開始する予定だ。

黒芝麻 華山2号 A1000Pro  画像:インターネット
黒芝麻のパートナー企業 画像:公式サイト

現在、処理能力に優れた自動運転向けチップをリリースしているのはMobileye、NVIDIA、テスラ、ファーウェイ、「地平線機器人(Horizon Robotics、ホライズン・ロボティクス)」などだ。

自動運転向けチップの処理能力 画像:インターネット

黒芝麻は技術面において競合他社との差は大きくないが、国内外の競合との激しい争いに直面しており、量産を実現してより多くの市場シェアを獲得することが重要だ。

作者:格隆匯新股(WeChat ID:ipopress)
(翻訳・普洱)

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