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36Krは11月27~28日、各界のリーダーや傑出した企業経営者を招き、新経済時代のイノベーションを考察するイベント「2018 WISE 新商業大会」を開催した。大会では、今年の中国経済界で最も優れた功績を残した7人を「新経済之王」として表彰した。
36Krが選出した7人は以下の通り。
1.李書福氏―吉利控股集団(ジーリーホールディンググループ)董事長
民間自動車メーカー最大手の吉利汽車を傘下に抱える吉利控股集団の創業者。優れた経営者であるだけでなく、実績がある投資家でもある。同社がボルボを買収して世の話題をさらったことも記憶に新しいが、今年は90億ドルを投じてダイムラーの筆頭株主にも躍り出た。
李氏はビッグマウスでも名を馳せているが、有言実行の人物でもある。浙江省の一企業を世界的企業に押し上げられたのは、同氏の忍耐力、胆力、想像力の賜物だ。
2.王興氏―美団点評(Meituan-Dianping)CEO
中国版フェイスブック「校内網(後の人人網)」や中国版ツイッターの原型「飯否網」を立ち上げるなど、連続起業家として名を馳せる王興氏。フードデリバリー市場に風穴を開けた「美団」は、生活関連の総合サービスを提供するO2Oとしてテック企業の筆頭に名を連ねるまでに成長した。今年9月の香港上場をもってクライマックスを迎えたと言えよう。
3.銭治亜氏、楊飛氏、郭謹一氏―瑞幸咖啡(luckin coffee)共同創業者
今年初めまで、まったく無名の存在だった新興コーヒーチェーンの「瑞幸咖啡」。飲食業にデジタル化を持ち込むことで、アプリ経由で注文から決済まで、店舗よりもデリバリー主体、という新業態を生み出し、破竹の勢いで店舗数を拡大した。これが都市生活者のライフスタイルと合致し、コーヒーチェーンのローカル企業としてトップを走る存在となっている。現在、全国に1600店舗を構える。
4.沈南鵬氏―紅杉資本(セコイア・キャピタル)グローバルマネージングパートナー
「紅杉資本中国基金(セコイア・キャピタル・チャイナ)」を設立して13年。同社がこれまで出資してきた企業を見れば、中国の新経済が分かると言ってもよいだろう。Eコマースで頭角を現したアリババグループ、京東集団(JD.com)、拼多多(Pinduoduo)、モバイル領域で勢力を拡大した美団点評(Meituan-Dianping)、今日頭条(Toutiao)、滴滴出行(Didi Chuxing)、快手(Kuaishou)など枚挙にいとまがない。
淘汰の激しい時代に連戦連勝を重ねてきた沈氏は、一人の「成功した起業家」から「起業家たちの上に立つ起業家」となった。「卓越した創造」というミッションに対する飽くなき挑戦の賜物だろう。
5.陸奇氏―Yコンビネータ中国創業者兼CEO
マイクロソフト幹部からバイドゥCOO、そして米シードアクセラレーターの中国法人創業者へ。今年8月、「Yコンビネータ」中国法人のCEOに就任した陸奇氏は、人工知能分野のスペシャリストだ。
バイドゥを突然離職したというニュースは多くの関係者を落胆させたが、Yコンビネータでの新たな出発は、同氏の「人工知能の恩恵をすべての人々に平等にもらたしたい」という理念を実現する第一歩となる。
6.温展威氏―餓了麼(Ele.me)配達員
29歳の温氏の職業は出前配達員。フードデリバリー大手の「餓了麼」が抱える300万人の登録配達員のうちの一人だ。今年6月、配達途中に迷子の少女を見つけ、同氏は自身の職務より少女の安全を優先した。少女の両親が見つかるまで一緒に寄り添ったのは、何よりもスピードが求められる仕事中でも、「人にサービスを提供して喜んでもらう」という最も大切な部分を全うしようとしたからだ。
7.火箭少女101(Rocket Girls 101)
アイドル経済元年とも言える今年、人気リアリティ番組「創造101(PRODUCE 101 CHINA)」から誕生した少女11人によるアイドルユニット。1000億元規模と言われるアイドル市場の競争は苛烈だが、彼女たちがアイドル業界にどのような変化をもたらすのか、今後に注目したい。
(翻訳・愛玉)
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