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関係筋によると、12月11日、Q&Aサイト「知乎(Zhihu)」が社員全体の15%に上る300人以上をリストラし、経営陣の調整に伴って新しいCFOを迎えた、という。
しかし、同社の広報責任者である徐瑞君氏はリストラの情報を「ただの噂であり、毎年末に行う人事評価に基づいて人員調整し、組織を最適化しているに過ぎない」と述べている。
ベビー用品販売サイト「蜜芽(Mia.com)」元CFOの孫偉氏が新CFOに就任したとの情報の真偽については「人事異動の辞令があれば、すぐに公式発表を行う」との回答。
情報を総合すると、知乎は上場に向けて組織の調整と資金確保を進めているとみられる。
資金調達の冬と言われる今年、下半期の事業環境はさらに厳しさを増している。これまでにフィンテックの「趣店(Qudian)」や「宜信(CreditEase)」、ライブ動画配信サイト「闘魚(Douyu)」が大規模なリストラを行ってきた。知乎側は通常の人員調整としているが、ビジネスSNS「脉脉(Maimai)」上に知乎スタッフのコメントが大量にアップされており、問題の大きさがうかがえる。「リストラそのものが人員配置の最適化になるので、組織の最適化という知乎の説明は、あながち嘘ではない」と語るヘッドハンターもいる。
経営不振によるリストラはインターネット企業にとってかなり深刻な事態だが、知乎が直面している問題は経営不振や資金ショートではないとみられる。
今年8月8日、知乎の創業者でCEOの周源曽氏は、同社がシリーズEで2億7000万ドル(約306億円)を調達したと発表した。同社の評価額は1年半で1.5倍となり、資金調達後には約24億ドル(約2700億円)となった。同社の主な収入源は広告サービスとナレッジサービスで、今年上半期の広告収入は昨年同期比340%増加、有料オンラインコースやコンサルティングを提供する「知乎大学(Zhihu University)」は、1万5千以上のナレッジサービス商品を提供している。
人員調整にしてはリストラの規模が大きすぎるとして、あるヘッドハンターが指摘するのはIPOの可能性だ。「IPOに備えて収支や総資産利益率などの数値を改善し、来年市場の状況が悪化する前に上場を急いでいるのではないか」と推測している。
知乎は米国で上場する可能性が大きいとみられる。米国にはQ&Aサイトの本家「Quora」があり、この種の事業に対する認知度が高い。また、知乎は香港にオフショア会社(VIE)を設立するための準備を早くに終えていた。つまり、始めから米国上場を視野に入れていたのだ。
しかし、IPO計画とリストラとの関連について、前出の広報責任者、徐瑞君氏は「どちらもあり得ないし、関連などない。上場の予定もない」と語っている。
(翻訳・畠中裕子)
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