エアバスが中国で空の配車サービス、2019年第3Qに「Voom」をローンチ予定

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航空機メーカーのエアバスが、中国でヘリコプター版Uberとも言える新サービスに乗り出す。

エアバス中国イノベーションセンターのCEO、羅崗氏が明らかにしたところでは、来年の第3四半期にワンタップでヘリコプターを予約できる「Voom」というサービスをローンチするという。

Voomは、すでにサンパウロやメキシコシティーでは商業的な運用が始まっている。このサービスは地元のヘリコプター運航会社と提携した相乗りスタイル。ユーザーがアプリに出発地と目的地を入力すると、送迎車が最寄りのヘリポートまで送ってくれ、ヘリコプターで移動した後は、また送迎車で目的地まで運んでくれる。

エアバスの統計によると、利用者の約80%は、それまでヘリコプターに搭乗したことがなかったが、時間節約などのためにVoomのサービスを利用することにしたという。羅崗氏は中国の空中交通にも大きな可能性があるとみている。

2017年11月、アジア初のエアバス中国イノベーションセンターが深圳市に設立された。現在、ハードウェア実験室、機内体験、インターネット、製造業イノベーション、都市空中交通などを研究している。

最近、同センターは有機ELベンチャー企業「柔宇科技(ROYOLE)」との提携を発表した。今後はフレキシブルディスプレーの機内への応用を共同で研究する。

薄く軽量で折り曲げ可能なフレキシブルディスプレーは安全性が高いので、航空機分野での活用が期待されている。機内の壁面にこのディスプレーを設置し、リアルタイムカメラとセンサーを使って外の景色を映し出すこともできる。

エアバスによると、同センターでは、機内インターネットなどの複数のプロジェクトが進行中で、ヘリコプター予約サービスは都市空中交通分野のサブプロジェクトにすぎない、とのこと。

羅崗氏は「中興通訊(ZTE)」や「Uber」中国法人、タクシー配車アプリの「滴滴(Didi)」で勤務した経歴を持つ。現在、同センターのスタッフは約20名で、その多くがインターネット業界出身。エアバス本社は進行中のプロジェクトに対して、1000万ユーロ(約12億7000万円)規模の予算を投入し、より多くの中国企業と協力してていきたいとしている。
(翻訳・畠中裕子)

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