メタバースへの参入障壁下げる。仮想空間を自由に構築できる「Vland」が資金調達

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仮想空間プラットフォームの「Vland雲現場(vland.live)」が約半年の間にエンジェルラウンドとプレシリーズAで数千万元(数億円)を調達した。エンジェルラウンドは順為資本(Shunwei Capital)、プレシリーズAは紅杉中国(セコイア・キャピタル・チャイナ)が主導した。

Vlandはリアルタイムの音声・映像技術とゲームのような仮想空間の生成技術を組み合わせ、「VSaaS(Virtual Space as a Service)」を提供するソーシャル・クラウドプラットフォームだ。今回の調達資金はプロダクトの改良と人材の採用に充てられる。

感染症の流行開始時に比べ、実際に人と会う形は大きく変わったが、リモートで会話する際のやり方はほぼ同じだ。カメラ、イヤホン、そして相手の様子が写る画面上のフレーム。本当にウイルスと共存していくことになった場合、これがリモート交流の最終形態になるのだろうか。

金秋遠CEOはそう考えなかった。「誰もが仮想空間のデザインと創作ができるソーシャル・クラウドプラットフォーム」を作りたいと思い、名門大学出身の友人2人とVlandを生み出したのだ。

Vlandは、VSaaSによって各業界に対応する仮想空間の構築機能を提供しようとしている。具体的には、誰もがオンライン上で独自のシーン(交流イベント、商談、会議、オフィスなど)に対応する仮想空間を構築し、そこに他人を招待することができるというものだ。

利用者はユーザーとクリエイターに分けられる。例えば会議なら、ユーザーはリンクからアクセスした会場をアバターでゲームのように歩き回り、参加者とリアルタイムに交流できる。アバターは自分で作ることができ、画像上の顔にアバターを重ねられるアプリ「Facemoji」を使うことも可能だ。

仮想空間でユーザーが交流する様子

一方、会議の主催者はクリエイターとして会場を作成・管理する。Vlandの仮想空間作成機能にはテンプレートと素材があり、「バーチャル家具」を使ってオフィスを城のようにしたり、宇宙船の中でイベントを行うといったさまざまな仮想空間を構築できる。Vlandはゲームのような操作を可能にして仮想世界の参加と構築のハードルを下げた。

仮想空間作成機能

金CEOは、「人と人のつながりをテーマに、誰もが使える仮想空間プラットフォームを作りたいと思った。仮想世界(メタバース)の参加と構築のハードルを下げれば、次世代のデジタル世界に対する一般消費者および各業界の関与と体験が深まり、個人、企業、組織のつながりと交流が進んでさらに多くの価値が生まれるだろう」と話す。

創業メンバーのうち、金CEOはイェール大学卒業後にマッチングアプリ「探探(Tantan)」や経営コンサルティングファーム「ベイン・アンド・カンパニー」に勤務した。徐江陸CTOは米コーネル大学のコンピューター工学専攻を修了。于岑寧COOは清華大学修士課程修了後、動画配信アプリTikTokを運営するバイトダンス(字節跳動)に勤めていた。
(翻訳・神戸三四郎)

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