バイトダンス、XRグラス開発企業の株式20%取得。メタバース構築

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バイトダンス、XRグラス開発企業の株式20%取得。メタバース構築

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TikTokを運営するバイトダンス(字節跳動)が、関連会社「量子躍動科技」を通じて「李未可科技」に出資し、同社の株式の20%を取得したことがわかった。李未可は昨年10月、杭州市で茹憶氏が設立した企業だ。

李未可は「XR(エクステンデッド・リアリティ)」分野を開拓し、今年は量産型XRグラスをリリースする計画だ。XRとはコンピューターを用いて現実空間と仮想空間を融合させ、人とコンピューターがやり取りを行うHMI(ヒューマンマシンインターフェース)の仮想環境を作り出すもので、AR(拡張現実)、VR(仮想現実)、MR(複合現実)などの総称でもある。

創業者の茹憶氏はスマート機器に関して豊富な経験を有している。李未可を創業する前にはスマートフォン・IoT機器大手シャオミ(Xiaomi)のスマートテレビや、IT大手アリババ初のAIアシスタント「天猫精霊(Tmall Genie)」の開発に携わった。2016年からVRやAR技術の動向に注目してきたといい、昨年初めに起業のチャンスが到来したと判断したという。

茹氏は「2020年初め、VR・AR技術は急成長期に入り、ディスプレイの質やデバイスの重さに関する課題が解決できたと気づいた。軽量薄型で、没入感のあるコンシューマー向けの製品を作り出せるチャンスが起業家に訪れた」と感じ、昨年8 月にアリババを退社、2カ月後に李未可を設立した。

香港の市場調査会社Counterpoint Technology Market Researchによると、世界の主要XRデバイスメーカーの2020年の市場シェアは1位の米Oculusが53.5%、2位がソニーで11.9%、3〜5位は台湾のHTC(5.7%)、中国のDPVR(5.5%)、同じく中国のPico (4.8%)で、上位5社だけで81.4%を占める。

「XRを手掛ける多くの企業が『10 年後にはXRが完全にスマートフォンに取って代わり、将来的にはバーチャル世界でなければ満たされないような需要が人類から生まれてくる』可能性について論じている」と茹氏は述べ、「しかし、それが現実のものになるまでは長い時間がかかると思う。我々がまず解決すべきなのは日常生活上の問題であり、スマートフォン以上に優れたXRの使用体験をユーザーに知ってもらうことだ」と話した。

李未可が最初に手がけるシナリオは何か?茹氏は多くの人が注目するゲームではなく、SNSを選ぶという。

「これまでのインターネット業界では特定のジャンルがブームになりはじめた時、インスタントメッセンジャーのMSNやQQ、メッセージアプリWeChat(微信)などのSNSから火が点いている」と述べ、XRを最初に導入するシナリオも、人と人が機器を通じて心のつながりを持つものであるべきだとした。

XRデバイスが普及したら、ユーザーがデバイスを通じて多くの友人と知り合うより先に、バーチャルヒューマンと知り合ってほしいと茹氏は考える。李未可では社名と同じ「李未可」と名付けたオリジナルキャラクターを考案し、メタバースで活動するバーチャルヒューマンとして開発している。

茹氏はバーチャルヒューマンの李未可について「iPhoneにおけるSiriのようなもの」と説明する。ツールとしてのバーチャルヒューマンではなく、XRグラスを通してユーザーと交流し、ミッションを遂行する存在というより、心のつながりやコミュニケーションに重きを置いているという。

李未可のアルゴリズム担当部門は音声合成(TTS)、自然言語処理(NLP)など音声による対話能力を中核に据え、CGで描画したバーチャルヒューマンをXRグラスに投影し、コンピュータービジョンなどの深層学習モデルでバーチャルヒューマンを動かすことで、より高度に擬人化し、血の通った存在にしてユーザーの没入感を高めている。

AIやXRは汎用化すると技術的欠点があらわになりやすいと茹氏は考える。そのため李未可は限定的なシナリオでシンプルなサービスやコミュニケーションを提供し、細分化されたマーケットに特化する。限定的なシナリオとは、性能上の価値を提供する以外に、李未可というIPそのものがユーザー同士の心をつなぐコミュニケーションのハブになることを指す。「我々は万能にはなれないが、限られたシナリオではバーチャルキャラクターと人との心のつながりを最大限に引き出せる」と、茹氏は述べた。

同氏の計画では、李未可とのコミュニケーションはXRグラスの機能の第一歩に過ぎない。デバイスが普及したら多くのアプリケーションサービスと連携し、XRグラスがユーザーの生活上のニーズを解決していくという。
(翻訳・愛玉)

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