2019年 リーダーたちの年頭の一言

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2018年末から年始にかけて、各界の大物が相次いで未来への展望を語った。この中から、注目の発言を紹介する。

「ミニプログラムは必然」WeChat開発者・張小龍氏

張小龍氏は、「ミニプログラムはこれまでのキャリアで最大のチャレンジだった」と語った。当時の公開講座でミニプログラムのリリースを発表してから、同氏はチーム内でミニプログラムにどんな悲惨な末路が予想されるかを話し合ったという。それでもミニプログラムを開発するという決意は揺らがなかった。「なぜそこまでするのか。それはミニプログラムが今後、必然的なトレンドになるからだ。アプリはダウンロードしてインストールしなければならず、ウェブサイトの使い勝手はさらに悪い」と語った。

ミニプログラムの現状について、張小龍氏は「まだ完全な成功とは言えない」との見方を示しながらも、「他社が続々とミニプログラムに参入していることは脅威にならない」とした。プラットフォームが他社とは大きく異なっているのに加えて、最大の違いはチームのモチベーションだと指摘。「ミニプログラムを使って単にアクセス数頼みのビジネスをしたいだけなら、将来性はない。自社の利益を考えるだけのやり方は、たいてい長続きしないものだ」と自信を示した。

「起業家は自らの小さな道理について考えなければならない」アリババ会長・馬雲(ジャック・マー)氏

馬雲氏は、1月3日の「2018世界浙商上海フォーラム」で、現在企業が直面している課題について話した。

馬雲氏は「2018年の経済環境は確かに厳しいが、企業が成長していないのであれば、まず自社に原因を見つける必要がある」とした。「倒産企業の90%はマクロ環境とは関係がない。業績不振の原因を競争やマクロ市場、デレバレッジ政策の問題などに求めがちだが、起業家は自らを省みて自分の『小さな道理』について考える必要がある」と語った。

この小さな道理とは、景気後退時に企業が競争力を高めたかどうかだという。馬氏は「この6か月で何を学んだか。あなたは何を変えたか。チームは万全か。あなたはなぜ株を担保にしてまで、自社のビジネスとは関係のない多額の投資をしたのか」と4点を問うた。

馬雲氏は「最近は、経済学者が企業家のように語り、企業家は経済学者のようになってきているのが心配だ」と懸念を示した。

「瑞幸とofoを比較するのはばかげている」瑞幸珈琲CEO・銭治亜氏

1月3日に「瑞幸珈琲(Luckin Coffee)」は2019年の戦略コミュニケーション会議を開催して、「今後3~5年の間は割引サービスを続けて、年末にはスターバックスを上回る規模を目指す」と発表した。

年間8億元(約128億円)の損失を出した瑞幸珈琲は、現在深刻な危機にあるシェアサイクルの「ofo」を彷彿とさせる。しかし、瑞幸珈琲のCEO銭治亜氏は「瑞幸とofoを比較するのはばかげている。コーヒーを飲むのにデポジットを払う必要はないからだ」と自説を展開した。

同社CMOの楊飛氏によれば「瑞幸とofoを並べて論じる風評には黒幕が存在し、多くのコメントは海外からのもので出所が不明だ」という。楊氏は「瑞幸は損失を出しているもののofoと同じではない」と強調。「瑞幸のチームは大学を出たての若者ではない。起業経験のあるベテランたちであり、慎重で理性的なチームだ。絶対に第二のofoにはならない」と述べた。

「多くの人はなぜ神になろうとするのか」奇虎360董事長・周鴻禕氏

12月31日にIT関連企業「奇虎360(Qihoo 360)」董事長の周鴻禕氏は、新年の有名人の講演についてSNSに投稿した。「なぜ最近の新年の雰囲気は重くて無常観に満ちているのか。なぜ多くの人々は神や預言者のごとく我々迷える子羊に行く先を示そうとするのか。そうすることによって、予知できない未来に直面した時の不安を和らげようとしているかのようだ」と述べている。
(翻訳・神江乃緒)

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