原文はこちら
セミナー情報や最新業界レポートを無料でお届け
メールマガジンに登録
動画共有サイト大手の「愛奇芸(iQIYI)」がショート動画アプリ「好多視頻(Haoduo Shipin)」をリリースした。同アプリは愛奇芸の人気番組を中心に、AI技術を活用したスマートレコメンドでコンテンツを配信する。すでにアップルのApp Storeでひっそりと公開されており、特に大きなプロモーションは行われていない。
愛奇芸は昨年、リアクション動画「吃鯨短視頻」、ストリーム動画「愛奇芸納逗」、中高年向け「錦視短視頻」、トピックごとに動画を分類した「姜餅短視頻」などショート動画サービスを相次いでリリースしてきた。
昨年末には、ポータルサイト「鳳凰網(ifeng.com)」前副総裁の岳建雄氏が、愛奇芸の副総裁に就任し、ショート動画事業を担当することが明らかになった。
ショート動画アプリ「愛奇芸納逗」のリリース時に、同社の創業者でCEOの龔宇氏は「今のショート動画市場はまだ決着していない。ショート動画はソーシャル系、エンタメ系、情報系などに細分化した市場だ。この市場にはまだ大きな発展の可能性があり、しかもそれは長期的なものだ」と語っている。
QuestMobileのデータによれば、2018年12月時点で、ショート動画共有アプリ「TikTok」と「快手(Kwai)」のデイリーアクティブユーザー(DAU)はそれぞれ2億700万人と1億6400万人だった。一方、動画サイトのDAUは「優酷(Youku)」が7500万人、愛奇芸が1億1800万人、「騰訊視頻(テンセントビデオ)」が1億1300万人。さらに、月間アクティブユーザーでは、ショート動画プラットフォームが動画サイトを大幅に上回っている。
有名アナリストのメアリー・ミーカー氏が発表した「インターネット・トレンド2018」では、中国でショート動画の視聴時間が急速に伸びており、長編動画の視聴時間を超える勢いであると指摘されている。
ショート動画プラットフォームの攻勢が続くなか、従来の動画プラットフォームは「攻守自在」の強力な策を打ち出す必要に迫られている。今回、愛奇芸がリリースした好多視頻は、同社のオンライン動画サイトのコンテンツと連携できる上に、ショート動画分野での不足を補うことができ、積極的な防衛策となっている。
(翻訳・畠中裕子)
原文はこちら
セミナー情報や最新業界レポートを無料でお届け
メールマガジンに登録