36Kr Japanで提供している記事以外に、スタートアップ企業や中国ビジネスのトレンドに関するニュース、レポート記事、企業データベースなど、有料コンテンツサービス「CONNECTO(コネクト)」を会員限定にお届けします。無料会員向けに公開している内容もあるので、ぜひご登録ください。
原文はこちら
セミナー情報や最新業界レポートを無料でお届け
メールマガジンに登録
ドローンサービスプラットフォームDaaS(Drone as a Service)を運営する「復亜智能(Foia)」がこのほど、シリーズA2で数千万元(数億円)を調達した。「中匯金集団(ZHJ GROUP)」が出資し、「浪潮資本(Chao Capital)」が単独でアドバイザーを務めた。
復亜智能は2017年設立で、自動操縦アルゴリズムを搭載した産業用ドローンのソフト・ハードシステムおよびサービスを提供している。同社の完全自動操縦システムはドローンステーション、自動操縦アルゴリズム、スマート分析プラットフォーム、クラウドプラットフォームの4つの部分で構成される。ドローンステーションではドローンの24時間自動運用が可能で、緊急時に素早く対応するためにドローンステーションとドローンが分散して配置されている。
同社は交通、電力網、風力発電機、水利、災害などの業界で行われる10種類以上のパトロールや巡回検査でサービスを提供している。例えば、交通分野ではドローンがパトロール中に路面の異常発見や違反車両の撮影などを行う。これまでに自動操縦ドローンシステムを数百セット販売し、設立以来毎年業績を2倍に伸ばしている。
ドローン本体の同質化競争に陥っている多くのメーカーとは異なり、復亜智能は自動操縦アルゴリズムの開発、使用データ蓄積とドローンサービスプラットフォームDaaSの構築に注力している。
創業者の曹亜兵CEOは自動操縦システムを長年販売してきた経験から、顧客のニーズは業務の価値にあり、ドローン本体やシステムではないことに気付いたという。顧客が操縦士を育成することはほとんどなく、臨時で雇う操縦士は高コストで作業現場に到着するまでの時間も長く、すぐには対応できない。一方で顧客のドローン使用率も低いが、都市でのドローン使用シーンは多くの顧客で重複しているため、共有すればドローンや取得データの活用の機会も増える。そこで、会社は完全自動操縦とレンタルに方向性を定めた。
復亜智能のドローンは自社開発の自動操縦アルゴリズムを基に巡回検査やパトロールを実行し、対象物の位置を正確に特定して追尾撮影する。これまでに納入したドローンの累計稼働時間は150万時間、飛行作業時間は15万時間になり、使用現場の飛行データを大量に蓄積してきた。
また、そのドローンの大部分が完全自動操縦で使用されている。自動目標追尾、SLAM(自己位置推定とマッピングの同時実行)技術を活用したルート設定、違反車両の追跡などの機能を備えているので、さまざまな用途で高い能力を発揮する。今後は完全自動操縦のレベルを一層高め、いかなる状況でも自動操縦ができるようにする計画だ。
復亜智能は21年に業界に先駆けてドローンのDaaSプラットフォームの運営を始めた。顧客はレンタルにより使用コストを下げ、ドローンは使用率を上げることができる。復亜は3都市に複数のドローンを配備し、リピート利用されている。曹CEOによると、顧客の使用コストは50%以上、初期投資は78%以上減少し、地域に配備することで緊急対応力は3倍以上、設備の利用率は4倍以上向上したという。今後はDaaSサービスをより多くの都市で展開する予定だ。
(翻訳・36Kr Japan編集部)
36Kr Japanで提供している記事以外に、スタートアップ企業や中国ビジネスのトレンドに関するニュース、レポート記事、企業データベースなど、有料コンテンツサービス「CONNECTO(コネクト)」を会員限定にお届けします。無料会員向けに公開している内容もあるので、ぜひご登録ください。
原文はこちら
セミナー情報や最新業界レポートを無料でお届け
メールマガジンに登録