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音声配信プラットフォームを運営する「喜馬拉雅(Ximalaya、シマラヤ)」が、香港上場に向けて再び動きを見せた。このほど新たな目論見書が公表され、共同主幹事としてゴールドマン・サックス、モルガン・スタンレーおよび中国国際金融(CICC)を迎えたことが分かった。
喜馬拉雅は2012年に創業して以来、9度の資金調達を実施。テンセント(騰訊)、バイドゥ(百度)、シャオミ(小米)といったIT大手のほか、オンライン文学プラットフォームを運営する「閲文集団(China Literature)」、オンライン教育大手「好未来(TAL)」、ソニー・ミュージックエンタテインメントなどが同社に出資している。現在は評価額240億元(約4600億円)に上るユニコーン企業となっている。
同社は21年4月に米国証券取引委員会(SEC)に新規株式公開(IPO)の申請書類を提出したが、のちに国際情勢や規制政策を理由に同国における上場を見送った。同年9月には一転、香港証券取引所にIPOの申請書類を提出。しかし、今年3月初旬に書類の有効期限を迎え、進展のないまま「失効」という扱いになっていた。
目論見書によると、同社の19~21年の売上高は26億9700万元(約510億円)、40億7600万元(約780億円)、58億5600万元(約1120億円)と着実に伸びている。売上高総利益(粗利益)も、これに伴い12億元(約230億円)、20億300万元(約380億円)、31億6300万元(約600億円)と増加の一途をたどっており、粗利益率は19年の44.5%から21年には54%に上昇している。
21年の平均月間アクティブユーザー数(MAU)は、全チャネル合計で前年比24.4%増の2億6800万人(同年末時点)。そのうち、モバイル端末のMAUは1億1600万人だった。
しかし、それでも一向に赤字から脱却できない状態が続いている。同社が過去3年に計上した損失額は19年が19億2480万元(約360億円)、20年が28億8210万元(約550億円)、21年が51億600万元(約980億円)。18年の31億4160万元(約600億円)と合わせると、損失額は4年で計130億5450万元(約2500億円)に上る。
音声配信業界は長らく、売り上げが伸びても利益が出ないという奇妙な現象から抜け出せないでいる。業界で先陣を切って米ナスダックに上場した音声コンテンツプラットフォーム「Lizhi(茘枝)」も、ここ1年で株価が90%近く急落。5年連続で赤字となっている。
(36Kr Japan編集部)
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