中国の新エネ車アフターサービス市場、新たなブルーオーシャンに

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中国の新エネ車アフターサービス市場、新たなブルーオーシャンに

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【新華社北京4月19日】中国で新エネルギー車(NEV)の普及率が次第に上昇するのに伴い、新車販売後の整備や部品供給などのアフターサービス市場がますます各界の注目を集め、新たな「ブルーオーシャン」(未開拓市場)として期待されている。

例えば上海市の2021年の新エネ車生産額は1600億元(1元=約20円)を超え前年比3.0倍に増え、生産台数は全国トップの63万台で2.7倍に増えた。販売台数は25万台を超え、市の新車販売台数全体の43%を占め、同じく全国首位となった。21年末までの累計販売台数は67万台を超えている。「上海市新エネ車産業発展加速実施計画(2021~25年)」の推計によると、25年までに新エネ車の年間生産台数は120万台を超え、生産額は3500億元を突破、自動車製造業生産額の35%以上を占めるようになる。

新エネ車の盛んな発展は間違いなく従来型の自動車メーカーとアフターマーケットに大きな影響をもたらしている。自動車メンテナンスを手掛ける途虎養車の胡暁東(こ・ぎょうとう)総裁はこのほど、電気自動車(EV)業界の独立系シンクタンクの中国電気自動車百人会が開いた2022年フォーラムで、従来型の内燃機関やパワートレイン(駆動装置)に関連する自動車部品の供給には影響が出ているが、車載電池は新たなチャンスを迎えているとの見方を示した。また新エネ車は動力源の特性により、タイヤやブレーキシステム、サスペンションなど一部の部品の交換や修理に対する要求が高いと指摘した。

中国の新エネ車市場は依然として初期段階にあり、しかも従来型の修理・部品体系と店舗はやはり各自動車メーカーのフランチャイズ店や直営店が中心で、業界の構図は定まっていない。途虎養車のデータによると、現在、新エネ車メーカーのフランチャイズ店と直営店数は約3300店にすぎず、各店舗が2400台近くの新エネ車へのサービス提供を迫られており、供給が明らかに不足している。

胡氏は「新エネ車のアフターサービス体制の構築ペースはまだ消費に追いついておらず、消費者のユーザーエクスペリエンスと購入意欲の足かせとなっている」とし、ガソリン車に比べると新エネ車のアフターサービス拠点数は圧倒的に足りず、検査・修理の専門技術者の不足も深刻化していると指摘した。

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