中国「耳活」勢い止まらず、23年の市場規模は約6000億円超え

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中国「耳活」勢い止まらず、23年の市場規模は約6000億円超え

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【新華社瀋陽5月3日】人々の生活に身近でさまざまな場面で応用の可能な音声は第5世代移動通信システム(5G)網やスマートフォンの普及を追い風に中国人の生活を静かに変えている。

中国第18回全国国民読書調査によると、2020年には成人の31.6%に「本を聞く」習慣が見られた。技術の進化とビジネスモデルの刷新に伴い、オーディオブックやラジオドラマなど各種のオンライン音声コンテンツが人々の読書や娯楽に不可欠な一部になっている。

調査会社の艾瑞諮詢集団(アイリサーチ)は「2021年中国オンライン音声コンテンツ産業研究報告」で、中国のオンライン音声コンテンツ市場の規模は20年に123億元(1元=約20円)に上ったとし、23年には300億元を超えると予測した。業界関係者は、新型コロナウイルス感染症の発生後、独特な距離感で親しみやすい音声は人々の孤独感を効果的に和らげる役割を果たしたと指摘する。

企業情報サイト「天眼査」によると、中国には音声コンテンツを手がける関連企業が3万8千社近くあり、21年には2400社余りが新たに設立された。音声コンテンツの流行に伴い、関連する声優やナレーター、編集、コンサルタントなどの新たな仕事が次々と生まれ、ブルーオーシャン(未開拓市場)をもたらしている。

音声コンテンツプラットフォーム「喜馬拉雅(シマラヤ)」で2014年に配信を始めたクリエーターの全勇(ぜん・ゆう)さんのオーディオブックには現在、268万人のフォロワーがおり、コンテンツの再生回数は24億回に上る。「オーディオブックの配信を気に入っている。世間のあれこれを考えなくてよいし、生計も立つ。これほど私に合った仕事はない」と語る。

艾瑞諮詢集団の「2021年中国耳の経済発展特別研究報告」によると、中国のオンライン音声コンテンツ業界のクリエーターはすでに1500万人以上を数える。プラットフォーム大手は支援やインセンティブの措置を次々と打ち出し、コンテンツ収益化の経路を改善、より多くの愛好家やビギナーが参入し、優れた作品を多く制作できるよう後押ししている。

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