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生鮮食品に特化した電子商取引(EC)プラットフォーム「毎日優鮮(MissFresh)」の株価が5月20日、米ナスダック上場時の13ドル(約1630円)から98.2%減の23セント(約30円)で取引を終えた。同社の株価は4月20日以降、1ドル(約125円)を下回り続けている。ナスダックでは、株価が30営業日連続で1ドルを下回ると上場廃止の警告が出されることになっている。
業界初上場を果たした毎日優鮮は2014年に設立され、市街地の配送エリアに設けた小型倉庫「前置倉庫」から生鮮食品を即時配送するビジネスモデルの先駆けとして、注文から1時間程度での配達を実現した。公開資料によると、上場までに総額140億元(約2600億円)以上を調達。かつては「資本の寵児」と呼ばれていた。
同社はすでに事業拡大を中止しており、上場前には1500カ所あった前置倉庫を650カ所に減らし、一部の二線・三線都市からの撤退を進めている。新型コロナウイルスの流行で、消費者の財布の紐は固くなった。注文が減れば、都市中心部に設けた前置倉庫の保管コストや人件費などが大きな負担としてのしかかる。
同社に商品を供給していた事業者は「すでに毎日優鮮から撤退したが、未払い金が400万元(約7600万円)以上ある。まだ撤退せずに交渉しているサプライヤーの中には約1000万元(約1億9000万円)の未払い金を抱えている事業者もいる」と内情を明らかにした。
同社はこのほど、21年の年次報告書を期限の4月30日までに提出できないとした上で、21年の損益が37億3700万~37億6700万元(約710~715億円)の赤字になる見込みだと発表した。
(36Kr Japan編集部)
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