経営難のofoが割引モールを試験運営。打開策となるか

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経営難のofoが割引モールを試験運営。打開策となるか

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ユーザーへのデポジット返還に対応中のシェアサイクル大手「ofo」。先月、いまだにデポジットが返還されていないユーザー達がofoのアプリ内に新しいカテゴリができているのを発見した。その名も「割引モール」だ。デポジット未返還のユーザーはアプリ内でデポジットを金券に「レベルアップ」することができるという。例えば99元(約1600円)のデポジットは金券150ポイントに、199元(約3300円)のデポジットは金券300ポイントに「レベルアップ」できるのだ。この金券は同モールの中で「1ポイント=1元(約16円)」として買い物に利用することができる。同時に、デポジットを金券に変換したユーザーは今後無期限でデポジットなしでシェアサイクルを利用することが可能だという。

現在、同モールで購入できる商品は40種類以上。ティッシュペーパー、菓子、コーヒー、酒、読書カード、メイクやスキンケア用品、茶葉などだ。すべての商品は「ポイント+現金」の方式で購入することができる。例えば、京東(JD.com)やタオバオ(淘宝)など大手ECモールで、160元(約2600円)で販売されているフランス産のワインは「85ポイント+75元(約1240円)」で購入できる。また、49.9元(約820円)のコーヒーは「24ポイント+25.9元(約429円)」で購入できる。大手ECモール数社と比較してみたところ、販売価格は同水準だった。しかしデポジットを金券にする際、1.5倍に増額していることを考慮すると、価格は確かにいくらか割安だといえる。

なお、割引モールに関してofoの広報部に連絡を取ったが、期限までに回答を得ることができなかった。

昨年12月、大勢のユーザーがofo本社に押しかけてデポジット返還を求めた際、一部の企業に現金や商品、割引券など各種手段を用いてofoへの支援を行う用意があるという報道があった。ofoの関係者によると、同社は当時、これらの支援をどう利用するか考えがまとまっていなかったという。しかしどうやら現在は、このようなECを通じてデポジットの問題を解決しようとしているようだ。

情報筋によると、同社は確かに割引モールの運営を試みているが、まだテストの初期段階であり、一部のデポジット未返還ユーザーだけが「割引モール」のページを見ることができるという。全面的なテストが終了してから、デポジット未返還の全ユーザーに公開される予定だ。「多くの選択肢を提供してこそ、ユーザーに購入してもらえる」として、同社はモール内の商品拡充を望んでいるという。

実は、ユーザーにポイントなどの既得「資産」を利用して割引価格で商品を購入してもらうという仕組みは、ofoが初めてではない。フードデリバリーサービス大手の「餓了麼(Ele.me)」やアリババなども数年前からすでに手がけている。しかしofoのこの試みにもっと差し迫った理由があるのは明らかだ。

ofoは昨年下半期から資金繰りにたびたび問題が発生し、減産やリストラ、移転など、限界まで経費を切り詰めてきた。同時に、車体広告を導入する、P2P金融企業と提携しデポジットを資産運用商品への投資資金に転化する、高い集客力を利用してコンテンツを作り広告を受注するなど、現金化への様々な試みも行ってきた。しかし未だに資金難から脱していない。

ofoの深刻な資金不足は、まぎれもない事実である。同社は依然として高い集客力を持つが、短期間で新規の資金調達を行うことも、買収してくれる身受け先を探すことも困難だ。しかし1000万を超えるユーザーのデポジット返還には少なくとも10億元(約160億円)が必要であり、この膨大な数字は資金繰りで苦しんでいる同社を更に苦しめるだけだ。

利用可能な物資を「デポジット」に転化してユーザーに返還することは、ofoにとって現段階で最も実現が容易な方法であり、デポジット返還を必要とするユーザーにとっても一つの選択肢となるだろう。(翻訳:山口幸子)

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