買う手が止まらない 恒大がホイールモーターの会社を買収

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中国大手不動産コングロマリット中国恒大集団(チャイナ・エバーグランド・グループ)傘下の「恒大健康産業集団(エバーグランド・ヘルス・インダストリー・グループ)」は5億元(約80億円)で「泰特機電(Tet Drive Technology)」の株式の70%を取得した。泰特は世界最先端のハブモーター技術を有するオランダ企業「e-Traction」の100%株主だ。

モーターは新エネルギー車(NEV)のキーパーツだ。ハブモーターは同分野で最先端の技術として、高効率、省エネルギー、軽量化、小型化という利点を持ち、技術面での安定性をクリアする必要があるが、今後の注目株であることは間違いない。

恒大はEV製造事業を本気で進めている。昨年末、同社は出資先の米新興メーカー「FF(ファラデー・フューチャー)」と和解に達した。以降、NEV業界の優良企業を続々と買収している。

その第一歩として、中国国内の自動車販売網を構築するために、昨年9月、145億元(約2320億円)を投じて、世界最大のディーラー「広滙集団(GUANGHUI GROUP)」の第2位株主になった。広滙集団は28の省、自治区と直轄市に合計837の営業所を擁する。

次に、恒大はNEVの開発と量産に目を向けた。今年1月15日、恒大健康は9億3000万元(約149億円)で、スウェーデンのEVメーカー「NEVS(ナショナル・エレクトリック・ビークル・スウェーデン )」の株式の51%を取得した。

NEVSは同国の老舗メーカーSAAB(サーブ)の事業を承継する形で2012年に設立された。500人以上のグローバル人材からなる体制でNEVの研究開発に取り組み、数多くの知的財産権を取得している。

そのNEVSは1月29日、「ケーニグセグ・オートモーティブ」と提携し、それぞれ65%と35%の株式保有率で、合弁会社を立ち上げた。恒大健康は「今後、合弁会社はケーニグセグの技術ライセンスとブランドを利用し、世界最高級のNEVの開発、生産に取り組む」と表明した。

さらに、恒大は10億6000万元(約170億円)でリチウムイオンバッテリーメーカー「(卡耐新能源(CENAT New Energy)」を買収した。

一連の買収で、恒大はNEVの全産業チェーンをほぼ手中に収めた。

しかし、自動車の製造で利益を生み出すのはそう簡単ではない。今年3月5日、恒大は「NEV事業の2018年の最終損益は約17億元(約272億円)の赤字と推計される」と発表した。

新エネルギー自動車業界では各社とも苦戦している。

2018年、米テスラの売上高は前年同期比83%増の214億6100万ドル(約2兆3600億円)に達した。純損失は前年度の22億4100万ドル(約2465億円)から10億6300万ドル(約1169億円)にまで縮小したが、それでも、損失額は依然として大きい。中国の新興メーカー「蔚来汽車(NIO)」が発表した決算では、2018年の同社の売上高は49億5120万元(約815億円)、純損失は前年同期比92%増の96億3900万元(約1542億円)となった。

新規参入者の恒大も当然、損失はまだ続くだろう。
(翻訳:小林香奈子)

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