ドローン制作から競技会参加まで、若者向けメイカー教育に携わる「星奇実験室」

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ドローン制作から競技会参加まで、若者向けメイカー教育に携わる「星奇実験室」

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ドローンの操作・制作に特化した中国の教育企業「北京美冠摯友科技(Beijing Meiguan Yuyou Technology)」は、競技向けカリキュラムと若者・子ども向けカリキュラムの2本立てでメイカー(=デジタル工作機械などを使ってモノづくりをする個人)教育を推進する。

競技用ドローンが学べる「TCKFPV」は2014年に、若者・子ども向け「SGLRT(星奇実験室)」は2017年に、それぞれ開講。同社は、国内で開催される大型競技会の企画、構成、開催、宣伝、実況配信などを行う他、自社でも2大会を主催する。

そのうち、青少年向けに開催する「時光雷霆大奨賽(SGLRT Grand Prix)」には約50チームが参加する。収益目的の開催ではないため、参加料と自作のドローンがあれば参加できる。主催側はあくまで、プロモーションや顧客獲得のために開催しているという。

同社は競技会のほか、微信(WeChat)公式アカウントや、口コミサイト「大衆点評(dianping.com)」を通じて受講生を募っており、とくに宣伝活動は行っていないという。

「メイカー」を育成する教育企業として、星奇実験室は9~18歳を対象に、ドローン分野に特化したSTEM教育プログラムをオフラインで実施している。

主なコースは以下の通り:

■初級課程:ドローン操作、マルチプロトコル送信機の基本操作、ドローン基礎知識、ドローン組み立て、材料工学基礎、空気動力学、化学・電力・無線通信の知識など、全28回のコース。

■中級課程:FPV(一人称視点)ドローン操作、競技用ドローン基礎知識、ドローン制作、構造学・無線通信・機械・材料などの知識、グラフィックスプログラミング基礎、空撮ドローン基礎など、全36回のコース。

■上級課程:大型競技会向けFPV操作など、FPV専門知識、競技用ドローン制作、3Dプリンティングとデザイン、無線通信専門知識、空撮ドローンを使った撮影実践など、全32回のコース。

■3Dプリンティング課程:3D模型応用、3Dプリンティング基礎、材料工学基礎、材料と3Dプリティングの関係など、全10回のコース。

■ドローンを用いたプログラミング課程:DJI(大疆創新科技)のプログラミング学習用ドローン「Tello EDU」を用いたプログラミングの基本、ロボットプログラミング、ドローンの基本操作、ドローンプログラミング、競技向け講習など、全10回のコース。

授業は1回1時間で、受講料は約200元(約3300円)。こうした教育課程は競技会と並ぶ同社の事業の一角をなし、また将来的に拡大を目指す部分でもある。

企業の広告撮影も受注している。これまでにボルボ、スターバックス、イケアなど10数社のクリエイティブを担当した。

同社のメンバーは講師として理論を教えるだけでなく、実際の現場で広告撮影などの経験を積んでおり、実践経験に立脚した講座が展開できる。創業者の張子楠氏は、音楽配信「新浪音楽(Sina Music)」、自動車情報メディア「汽車之家(AUTOHOME)」を経て、2010年に「Lowoo科技(lowoo technology)」を創業。IT企業で10年以上のキャリアを積んできた。パートナーの張新氏は、バイドゥ(百度)傘下のAIアシスタント開発企業「渡鴉科技(RAVENTECH)」のCTO、36Krのプロダクト総監、バイドゥのスマートホーム事業部CTOを務めた経験がある。

調査機関「前瞻産業研究院(QIANZHAN)」の予測では、中国国内の民間用ドローン製品の販売・サービス市場は2020年までに465億元(約7700億円)規模、2025年までには750億元(約1兆2400億円)規模に達する見通し。若者・子ども向け教育市場も活況で、投資家の注目を集めている。ドローン関連のメイカー教育に関しては、いまだリーディングカンパニーは現れていない。
(翻訳・愛玉)

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