5分でオリジナルTシャツを完成! 1兆円規模のオリジナルファッションブランド市場へ挑むWHOSSSMADE

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5分でオリジナルTシャツを完成! 1兆円規模の人気ブランド市場へ挑むWHOSSSMADE

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Tシャツのカスタマイズ自体は珍しくないが、それを、無人機で自動オーダー、即時受取りができるとしたらどうだろうか。

カスタマイズTシャツ販売機「WHOSSSMADE自造衫店(以下、WHOSSSMADE)」はまさにそれを目指している。

WHOSSSMADEのビジネスモデルを簡単に説明すると以下の通りだ。カスタマイズTシャツ販売機を商業地域や観光地、イベント会場などに設置。ユーザーが操作パネルで自由に図案をデザインしサイズを選ぶと、5分ほどでTシャツやトレーナーがプリントアウトされて完成する。このほかに微信(WeChat)のミニプログラムやアプリ上でも注文、購入することができ、完成品を自宅まで配達してもらうことも可能だ。

WHOSSSMADEの販売機と製品イメージ。商品はすでにプリントされ、ラッピングされて販売機から出てくる。

無人機による自動カスタマイズというスタイルを選択した理由

創業者の王俊生氏によると、WHOSSSMADEのインスピレーションの一部はユニクロのTシャツからきているという。日本ではユニクロが「UTme!」アプリでオンラインでのカスタマイズに応えている。中国でもユニクロは一部の実店舗でDIY専門スペースを開放しており、ユーザーは好きな素材を組み合わせて自分だけの図案をデザインすることが可能だ。このサービスはあっという間にインターネット上で人気に火がつき、多くの消費者が押し寄せている。このことからも、カスタマイズというのは今や逆らうことのできない大きな流れであることがわかる。

WHOSSSMADEは、「Tシャツプリント」という、これまで店舗や工場でしか完成できなかったプロセスを自動化し機械に任せ、消費者がその場でデザインし、洋服を受け取ることを可能にした。

従来のオリジナルTシャツ店は完成まで数時間、もしくは数日かかるほか、デザインツールなども十分ではなく、客の提供する画像をプリントの素材とする必要があった。対してWHOSSSMADEの販売機は、さまざまなテキスタイル用デジタルインクジェットプリント技術を用いており、制作時間が短い。プラットフォームにはアーティストが制作した図案や使いやすいデザインツールも大量に用意されており、一着の制作から可能だ。現在、販売機は3.0版にまでアップデートされており、ソフト・ハードウェアともに自社開発だ。10件の特許権や実用新案権といった知的財産権を申請済みであり、量産化の準備段階に入っている。

「消費者がウインドウショッピングするのは個性的な服を探すためだ。WHOSSSMADEはその場でのカスタマイズでそうしたニーズに応える」と王氏は語る。

WHOSSSMADEは C2M(Customer-to- Manufactory、消費者が生産に関与する取引形態)の簡潔版と考えることもできる。その土台となっているのは衣服をカスタマイズすることに対する消費者からのニーズだ。その場でのプリントでもオンラインでのDIYプラットフォーム構築でも、どちらも柔軟な生産方式でユーザーの多様化したニーズに応え、中間流通のプロセスを減らし、デザイナーと消費者を直接結び付けている。消費者本人をデザイナーにしたともいえるだろう。

WHOSSSMADEのアプリ画面より(3枚目は筆者が作成したもの)

単なる服の自動販売機から「共同創作プラットフォーム」へ

ブランドの口コミを確かなものにするために、WHOSSSMADEの服は生地と裁断・縫製の面で高品質を保証している。現在、販売機は1台あたり100着の服を収納可能で、メインはTシャツとトレーナーだ。運営効率を考慮して、販売機ではフリーサイズでカラーは白の普通タイプのものを提供しているが、オンラインでは多くの色やサイズを展開している。

販売機1台あたりの試験的運営結果からみると、普通タイプのTシャツを一着89元(約1470円)で販売、ひと月あたり数百着売れるとすると、5、6ヶ月で元手が取れるという。
もう一つ興味深いデータとしては、事前には、消費者がカスタマイズされた服を購入するのは新しいものを試したいだけで、常態化した消費の選択にはなり得ないと予測されていたが、テストから3ヶ月経過した時点でWHOSSSMADEのリピート率が20~30%にも達したことだ。王氏によると、多くの消費者はオフラインで体験した後、オンラインでミニプログラムやアプリを利用して再度注文するのだという。

このような高いリピート率を実現するために、製品の品質が良いこと以外にも、プラットフォームのコンテンツの豊富さ、つまりデザインの豊富さが重要だと王氏は考えている。現在プラットフォームが常備している知的財産権を有する図案やアーティストの作品は1000を超え、複数のオリジナルデザイナーとも契約している。将来的には「作品の共同創作プラットフォーム」、つまりデザイナーが作品をプラットフォームにアップロードし、ユーザーがそれを使用することで直接デザイナーに利益が配分されるプラットフォームを打ち立てることも考えているという。

WHOSSSMADEは現在、積極的に国内外のオリジナル作品のデザイナーと提携を進めている。デザイナーの製品は収益化しにくく、自前で作るとコストも高くつきすぎてしまう。同社はこれらの資源をマッチングしたいと考えているのだ。ここ数年、人気ブランドは急速に発展し、すでに1000億元(約1兆6000億円)規模の市場に成長しているが、その本質はオリジナリティと個性の追求だ。WHOSSSMADEはデザイナーの制作したコンテンツと迅速に対応する生産体制を利用して、将来的に人気ブランドが集まるプラットフォームとなることも目指している。

これまで同社の運営は自己資金でまかなっていたが、現在、初めての資金調達を検討中だ。2019年には直営に加えフランチャイズ(販売機のリース)の形式で、一級都市に販売機を5000台設置するのが目標だ。
(翻訳・山口幸子)

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