「小牛電動」が新モデルを発表 電動自転車の新規格施行に新たなブランドで挑む

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「小牛電動」が新モデルを発表 電動自転車の新規格施行に新たなブランドで挑む

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中国で新たな標準規格となる「電動自転車安全技術規範」が4月15日から施行された。

新規格では、電動自転車はペダルをこいで動力とすることと規定され、いわゆる「電動アシスト自転車」を指している。最高時速25キロメートル、完成車重量(バッテリーを含む)55キログラム、定格出力400ワット、バッテリーパック電圧48ボルトとされ、これらを超えてはならない。また改造防止、防火、難燃性、充電器保護などの技術的条件も追加された。

各メーカーは対応を迫られている。

中国で最初にリチウムバッテリー電動二輪車を生産・発売した「小牛電動(Niu)」は、新モデル「U+」、「US」の2種と、新たなプロダクトラインであるスポーツタイプの「NIU AERO」ブランドを4月12日に発表した。

小牛電動の運営元「小牛科技(Niu Technologies)」の創業者でR&D部門副総裁の胡依林氏は、「今回リリースした新製品は、新規格をクリアしている」と述べた。新モデルの電動自転車「U+」と「US」には、独自技術でAIを搭載した動力用リチウムバッテリーシステムである第4世代「NIU Energy(睿電)」を導入。通常のリチウムバッテリーに比べ、航続距離、耐用年数、動力、盗難防止機能などの面でそれぞれ改善されたという。

また、スマート技術の面では、C35チップモジュールとV35クラウドECUを実装、車体には20カ所のセンサーを備え、1分間に300回の測定を行い600項目の情報を処理できるようにした。さらにOTA(無線によるデータ通信)にアップグレードした。

出典:小牛電動

小牛電動は新製品発表の前日、電動スクーターのNとM、Uシリーズの一部モデルの小売価格を100~500元(約1600~8300円)値上げしている。

CEOの李彦氏は、値上げの理由について、既存車種を新規格に適合させるために改良した第4世代NIU EnergyとV35ECUのコストを価格に反映させたと説明した。

販売価格引き上げに伴い粗利は上がったが、同社の上場企業としての収益構造は依然として多様化していない。

CFOの張鵬氏は「小牛電動の売上高に占める車両販売額は約92%(うち海外向けは11%)で、残りの8%は関連製品によるもの。今後は関連製品と海外向け製品の売り上げを拡大したい。業界大手の多くは、売上高全体に占める関連製品の割合が16%ほどある」と言う。

今後の収支見通しは「2018年の費用として一括計上すれば3%の赤字。黒字転換も近い。我々の粗利が13%、コスト16%を計上し差し引くとマイナス3%。今後は粗利の13%を伸ばすか、コスト16%をより縮小するか」だと言う。

2018年の決算報告を見ると、同社の売上総利益は前年比6.3%増の13.4%。業界平均の20%以下に収まっている。反して、グローバル販売台数は年間34万台で、業界大手の400~500万台とは大きな差がある。今後、販売規模が拡大すれば、利益はさらに引き上げられるかもしれない。

調整後純損失は、2017年の7910万元(約13億円)から2018年は4870万元(約8億円)に縮小。キャッシュフローは一定して1000万元(約1億6000万円)以上を維持しているが、この理由は、代理店からの前受金が多く、サプライヤーへの支払いサイトが長いためだという。

昨年12月、ホンダは中国で電動スクーター「Honda V-GO」をリリースした。今回の新規格施行後、リチウムバッテリー電動二輪車へ参入するメーカーはさらに増えるだろう。

「米テスラが採用するバッテリーのセルは、多くの企業が採用するようになった。A/D コンバーターの動作状況や安全性が飛び抜けて優れているからだ」と胡依林氏は説明する。部品単位で見ればどのメーカー製でも性能に大差はないように見えても、継続して使用することで、アルゴリズムやデータ処理能力を向上できるという。

小牛電動製品の中国における総走行距離は、4月時点で累計24億キロメートル。2018年末時点で、世界28カ国で64万ユーザーを超え、集積した総データ量は84テラバイトに達したという。

同社は、電動二輪車に留まらないモビリティサービス企業を目指すと強調する。シェアサイクルとは利用シーンが異なり、競合しないという。今回の新しい製品ラインが、売上高を伸ばすきっかけになるかもしれない。

新ブランド「NIU AERO」の価格は、シティ仕様が3999元(約6万6000円)から、マウンテン仕様が2499元(約4万円)から。

張鵬氏は今後の展望について「自転車のハイエンド市場は今後5年は年10%を超える成長が見込まれ、期待できる」と語った。
(翻訳:貴美華)

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