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【新華社北京10月24日】中国広東省深圳市でこのほど、同市初となる市級水素エネルギー産業パーク「塩田区国際水素エネルギー産業パーク」が稼働を開始した。研究開発、生産、モデル機能が一体となった水素エネルギー産業拠点として、今後5年以内に水素エネルギー分野の上場企業2~3社を育成する。
概算統計によると、中国の6割の省(自治区・直轄市)が水素エネルギー産業パークの建設に乗り出しており、計画段階か建設中、あるいは稼働済みの水素エネルギー産業パークは60カ所に迫り、総投資予定額は1兆元(1元=約20円)を超える。
また、各地は水素エネルギー産業の支援策も強化している。8、9月だけでも20件以上の水素エネルギー特別政策が発表された。内容は、中長期計画や燃料電池車の普及、水素ステーションの建設、産業チェーンの構築など多岐にわたる。
各地が保有する資源や素質は異なるものの、産業計画はいずれも、水素製造・充填設備の開発・製造、水素ステーションの設計・建設、水素燃料電池や中核部品の製造、完成車の開発・製造・応用など複数分野で産業チェーン展開を進めるとともに、交通、工業、民間利用といった分野での応用を模索している。
山西省発展改革委員会など3部門は9日、水素エネルギー産業発展の中長期計画を共同で発表。同省は2025年までに、水素エネルギー産業の発展制度と政策環境を整え、共同イノベーション能力で全国上位となり、産業チェーンシステムを整備し、国内をリードする水素エネルギー産業クラスターを構築するとした。
水素エネルギー産業でのエクイティファイナンス(新株発行を伴う資金調達)も21年から盛り上がっている。国際会計事務所大手KPMG中国法人の康勇(こう・ゆう)チーフエコノミストは、今年1~6月の発行件数は前年同期比50%増の21件、調達額は2.4倍の15億9千万元だったと説明。華宝証券の統計によると、国内の水素エネルギー産業ファンドは22年6月時点で56本に達し、資金調達額は127億9千万元に上った。
上場企業も水素エネルギー事業に着手。中国石油化工(シノペック)は9月に発表した水素エネルギーの中長期発展戦略で、国内最大手の水素エネルギー企業を目指し、長期的には、世界をリードする水素エネルギー企業を目標に据えた。25年までに、年間供給能力12万トン程度の水素ステーション網を構築し、消費サイドの水素需要に全力で応える計画を掲げた。
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