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海外レンタカー予約サイト「租租車(zuzuche.com)」は最近、シリーズCで「啓明創投(QIMING VENTURE PARTNERS)」から数千万ドル(約数十億円)の資金調達を行った。今回の資金調達で得られた資金は主に研究開発の強化や、海外市場の開拓、海外支社の設立、複数の言語・タイムゾーン・国別の設定に用いられる。
同社は、広州に本社を構え、2011年7月にプラットフォームの営業を正式に開始した。同年にエンジェルラウンドで「経緯中国(matrix PARTNERS CHINA )」から、2014年9月にシリーズAで啓明創投などから、さらに2016年にシリーズBおよびB+で「広発信徳投資管理(GF XINDE INVESTMENT MANAGEMENT)」などから資金調達を行った。
同社の共同創業者の李斌氏によると、租租車はレンタカーを中心に世界中でサービス展開する海外ドライブ旅行サイトだという。創立当初は、レンタカー予約に必要な免許証やナビ、通訳・保険サービスをユーザーに提供していたが、2016年からはさらに、観光施設入場券の購入やホテルやレストランの予約などの代行サービスを開始。2017年に各国のユーザーを対象に「租租車・海外版」を立ち上げた。租租車・海外版はWEBサイト分析ツール「SimilarWeb(シミラーウェブ)」によるWEBサイトランキングでレンタカー部門の上位20位にランクインした。
李氏の話では、同社は2014年に黒字化し、現在の年間利益は1000万元(約1億6000万円)規模だという。
レンタカーサービスのみだった創業当初からドライブを入り口とした総合旅行サイトにまで発展した今日までの歩みについて、李氏は次のように述べる。「ドライブ旅行には自ら支払いをする場面が多いが、我々のサイトを経由すれば、旅行中の飲食、宿泊、移動、観光、ショッピング、レジャーなどの決済や予約ができるため、事業面での価値はとても高い」
具体的には、レンタカー業界では、100人のサイト閲覧者から最終的に予約完了まで行き着くのはほんの数人だ。しかし、同サイトでは旅先での消費をうながす商品が多数揃っている。レンタカー1台の乗車人数は平均3.5人だが、彼らが道中で飲食やレジャーなどの多様な消費活動を行えば、レンタカーを入り口にした収益源の広がりが期待できる。
レンタカーを入り口にするとしても、旅行に付随するその他の予約を獲得するには、まずレンタカーの売り上げ自体が好調でなければならない。
レンタカーサービスにおいて、同社は米国四大レンタカー会社に属するエイビス、バジェット、ハーツをはじめ、世界700社以上とシステムを連携している。総計3万以上のレンタカーサイトから情報を収集し、世界各都市の空き車両を検索して予約できる体制を整えている。この他、同社は仏保険グループのアクサと提携して、中国のユーザー向けに保険サービスを提供。保障内容の照会や言語面での問題などをサポートしている。
同社のデータによると、同社のレンタカー事業は世界200カ国・6000以上の都市で展開されており、提携店舗数は約20万店、取扱車両台数は800万台、利用者数は2000万人以上だという。
李氏によると、中国人に人気のドライブ旅行先は米国、オーストラリア、欧州、ニュージーランド、東南アジアで、平均客単価は約2700元(約4万4000円)だという。
(翻訳・虎野)
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