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スマートリテールプラットフォーム「快進商店(KJ-Store)」がこのほど、エンジェルラウンドで小一創投から数百万元(数千万~2億円)を調達した。
快進商店は2021年に設立され、本社は福建省厦門市にある。同社は自社開発のスマートデバイスとSaaSプラットフォーム技術を組み合わせたソリューションで小売店、主に中小のコンビニに24時間遠隔店番サービスを提供する。
スマートリテールの定義は、インターネットやIoT技術を活用して消費傾向を予測し、消費者に多様で差別化した商品やサービスを提供することだ。大型商業施設、ショッピングセンターやECでは、インターネット技術が広く導入されている。
しかし、広大な中国の隅々にまで存在する無数の中小小売店は、今すぐ買い物したいというニーズを満たす中心的な業態でありながら新しい技術の恩恵を受けていない。全国の百貨店、スーパーの売り上げやインターネット販売を合計した社会消費品小売総額(小売売上高)は2021年に44兆元(約850兆円)に達し、実店舗での販売は75%を占める。コンビニチェーン店は16万3000店、零細小売店は500万店に上る。
コンビニ業態のスマート化は依然としてPOS端末やスマート自動販売機にとどまっており、コスト削減や高収益化の実現、店番をするのが難しいという悩みの解決には至っていない。快進商店なら店舗を改装すればオーナーはいつでもリモート店番サービスを利用できる。早ければ24時間以内に店の改装を終え、その日のうちに収入増が可能だ。
具体的には、店舗の改装後顧客が入口のQRコードをスキャンして店内に入ると、店内のAIカメラを通してリモート店番スタッフが店内の状況を確認し、リアルタイムで顧客に対応する。さらに、設備の費用はわずか数千元(数万円)で店舗の立地条件も特になく、店側は遠隔監視サービスの利用時にプラットフォームに販売手数料を支払うだけでいい。
快進商店は10カ月の間に一つの都市でゼロからスタートして100店舗までこのモデルを拡大した。導入した店舗の手数料支払率は100%、導入店舗の口コミによる紹介率は24%に達した。これまで無人店舗にするには数万元(数十万円)かかることもあり費用の回収に時間がかかったが、快進商店の店舗改装ソリューションでは導入から収益の実現まで4~5カ月で済む。
また、ハードウェアとSaaSを導入するとAIカメラを活用して顧客のペルソナを描き多角的な経営データを記録できるため、店やブランドは経営状況の改善や的確なマーケティング活動ができる。
創業者の呉家宝氏は「このデジタル技術により中国で店舗数が最大で最も多様化している中小小売店の販売効率を上げ、スマートリテールのオンラインとオフラインをつなげることができる」と話している。
(翻訳・36Kr Japan編集部)
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