ファーウェイのサブブランドhonorが新シリーズを発表 上位モデルは高性能カメラ搭載

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5月31日、ファーウェイのサブブランド「honor(栄耀)」が中国で新シリーズ「honor 20」を発表した。国内での販売価格は、欧州発表時より安く、標準モデルが2699元(約4万2000円)と2999元(約4万7000円)、上位モデルのhonor 20 Proが3199元(約5万円)と3499元(約5万5000円)。

新シリーズはチップ、サウンド、ディスプレイの性能をバランスよく備えており、カメラが最大のセールスポイントだ。スマートフォンのカメラは今や、ソニー製「IMX586」センサーなど4800万画素が主流となりつつあるが、honorはソフトウェアやアルゴリズムの技術を活かしてさらに高性能に仕上げられている。メインカメラの開放F値は1.4で、iPhone XS Maxを上回る光量を取り込めるほか、3倍光学ズームと30倍デジタルズーム、光学式手ぶれ補正、AIS(AI手ぶれ補正)を導入した手持ち夜景モードなどの機能が満載だ。カメラ評価サイト「DxOMark」で、honor 20 PROは「HUAWEI P30 Pro」に次ぐ2位にランクインした。

目下、国産スマートフォンのスペックは横並びになりつつあり、ユーザーの買い換えサイクルはますます長くなっている。そのような中、メーカー各社は独自の技術で差別化を図っている。

honorは「Link Turbo」(LTEとWi-Fiの自動切り替え機能)、「ARK COMPILER(Androidを補完するアプリ最適化システム)」、AIアシスタント「YOYO」などの自社開発機能のほか、Bluetooth、NFCなどで独自技術を搭載。採用したパンチホールディスプレイは現時点で最小の4.5mmで、これは同社の独占技術だ。

スペック以外に、ユーザーエクスペリエンスも重視されている。honorビジネスユニットプレジデント趙明氏が新シリーズを発表した際に、まず紹介したのがデザインとカラーだった。同シリーズはスタンダードなブラック、パープル、ブルーに、エメラルドグリーンとホワイトを加えた全5色展開。AIによるカロリー表示や肌チェック機能などは、明らかに女性ユーザーを狙ったものだ。

初期には「OPPO」や「vivo」がセルフィー機能やデザイン性で女性ユーザーを取り込んだが、ここに来てまたそのトレンドがみられる。国内主要スマホメーカー4社の最新機種を並べると、虹ができるほどカラフルだ。

この流れの中、honorも若者に一層寄り添うべくシフトチェンジを始めた。その一つが製品を体験できるリアルショップ「栄耀(honor)life」の展開だ。すでにオープンした昆明店に続き、今月2日に開店した成都店は、ショッピングの中心地「遠洋太古里(Sino-Ocean Taikoo Li)」に店を構える。趙明氏によれば、今年はオフライン店舗での販売量がオンラインを超える可能性が高いという。

世界大手によるスマートフォンを巡る長期戦では、honorが今のところリードしている。それを下支えしているのはファーウェイの研究開発力であり、その能力はライバル機種にあたるサムスン「Galaxy S10+」とアップル「iPhone XS Max」にも対抗できていると言えるだろう。

サムスンとアップルが目新しさを失ったとき、中国のスマホメーカーはユーザーの興味を引きつけておくために何ができるだろうか。
(翻訳・畠中裕子)

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