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香港の高級スマート電気自動車(EV)メーカー「アポロ・フューチャー・モビリティ・グループ(AFMG)」は1月12日、「威馬控股(WM Motor Holdings)」傘下の新興EVメーカー「威馬汽車(WM Motor)」を20億2300万ドル(約2730億円)で完全買収する契約を1月11日に結んだと発表した。この買収について業界内では、香港取引所に上場するAFMGを通じた威馬汽車の裏口上場に当たると捉えられている。
AFMGはドイツの自動車メーカー「グンペルト・シュポルトヴァーゲン(Gumpert Sportwagenmanufaktur)」をその前身とする。グンペルトが金融チェーンの破綻により倒産した後、香港の投資会社に買収され、社名を「アポロ・アウトモビリ(Apollo Automobile)」に改めた。
15年に設立された威馬汽車は、「蔚来汽車(NIO)」や「小鵬汽車(Xpeng Motors)」などと共にかつては新興自動車メーカーとして名を馳せていた。同社の純損失は、19年が41億4500万元(約810億円)、20年が50億8400万元(約1000億円)、21年が82億600万元(約1610億円)で、3年間で約175億元(約3440億円)の損失を計上している。自動車業界団体「乗用車市場信息聯席会」のデータによると、威馬の22年1~11月の販売台数は3万台に満たず、月平均の販売台数はわずか2700台だった。
威馬汽車については以前から、解雇や給与カット、店舗の撤退、資産の凍結など、ネガティブなニュースが頻繁に流れていた。最近では、23年1月に威馬汽車が新たに調達した約20億1000万元(約395億円)についてもまだ入金されておらず、資金不足を招いていると報じられた。威馬汽車は運営面ではすでに停滞状態に陥っており、22年以降は新モデルを発売しておらず、北京にある同社の店舗はほぼ全て閉鎖されているという情報もある。
*2023年2月22日のレート(1元=約19.6円)で計算しています。
(36Kr Japan編集部)
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