「第4の通信キャリア」も誕生、5G商用化で各業界の見通しは?

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「第4の通信キャリア」も誕生、5G商用化で各業界の見通しは?

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中国工業情報化部は6月6日、中国電信(チャイナテレコム)、中国移動(チャイナモバイル)、中国聯通(チャイナユニコム)、中国広電(チャイナブロードキャストネットワーク)の4社に対し、第5世代移動通信システム(5G)の営業許可証を交付した。中国の5G元年が本格的にスタートを切ったことになる。5Gの商用化は関連産業にどのような影響をもたらすのだろうか?

市場予想よりも早く正式な営業ライセンスの発行が進んでいるが、証券会社の多くはこれによって産業全体が活性化すると見ている。関連産業は安定して成長を続け、米国による一連のファーウェイ締め出し事件が5G普及に及ぼす影響も限定的になるだろう。

「華創証券(HUA CHUANG SECURITIES)」の予想では、営業ライセンスを取得した4社のいずれかが最初に商業化に踏み切る時期は今年8~9月としている。

■通信事業体への影響
「天風証券(TIANFENG SECURITIES)」の調べでは、中国の三大キャリア(チャイナテレコム、チャイナユニコム、チャイナモバイル)が今年、5G事業に投入するCAPEX(資本的支出)は約300億元(約4700億円)に上る。また、投資銀行の「中国国際金融(CICC)」は、三大キャリアが今年設置する基地局は約10万局に及び、2020年にはさらに50万局を増設するとの見通しを示している。

5Gネットワーク構築には多額の資金が必要なため、各キャリアはリソースの共有を考慮する必要もあるだろう。中国工業情報化部も最近、この点について言及している。

5G通信には高周波数帯を使うため、基地局もより密集させる必要がある。中国国際金融の推算では、4G基地局の1.5倍以上にあたる600万局の設置が必要になるという。支出をより削減するためにも、各キャリアはリソースの共有をより進めていくことになるだろう。

多数の基地局の敷設に伴い、光学機器メーカーにも新たな商機が訪れる。「国信証券(GUOSEN SECURITIES)」によると、5Gネットワークを構築するにあたり、各社ともキャリア網の拡張をさらに進める必要があり、光学機器の需要が大幅に伸びるという。国内には供給メーカーは多いものの、技術力のあるメーカーは少なく、高性能チップはもっぱら輸入に依存している状況だが、コストコントロールには比較的秀でている。ローエンド~ミドルレンジ製品ならば、徐々に輸入製品からの切り替えが進むだろう。

国信証券の推算では、5Gネットワーク敷設のピークは2021~2023年。この期間、年間100万局の大型基地局(マクロセル)が設置され、ピーク時にはフロントホール向け光学モジュールの需要が740万個に達する。

■スマートフォンなど通信デバイス産業への影響
5G対応機への乗り換えが進み、四大スマートフォンメーカー(ファーウェイ、シャオミ、OPPO、vivo)を中心に、出荷台数は伸びるだろう。「中信証券(CITIC SECURITIES)」によると、5G対応機への買い替えは2020~2021年に集中し、同産業の川上にある部品メーカーの業績増にも貢献するだろう。

「光大証券(EVERBRIGHT SECURITIES)」のレポートによると、5Gの商用化によって、コンシューマー向け電子製品の主要メーカー各社には爆発的な成長が見込まれる。5G対応スマートフォンは2020年に大規模な量産が見込まれ、2021年には5G対応テレビや一般向けのVR製品が市場に登場する。2022年はAR市場が急成長するだろう。また、5Gのキラーアプリは2020年に現れると予想される。これにより、メディア業界の再編が起こり、ユーザー数や市場シェアで5G時代の支配者クラスとなるプラットフォームが現われるだろう。2022年にはエンターテイメント系のコンテンツが大いに盛り上がると予測される。

■第4の通信キャリア
今回、三大キャリアに加えて5G営業ライセンスを取得し、第4の通信キャリアとなったのが、チャイナブロードキャストネットワークだ。同社の事業構成はケーブルテレビの全国ネットワーク事業、ブロードバンドネットワーク事業、モバイルネットワーク事業だ。

光大証券は同社が5Gの営業許可を得たことで、これまで各地方に散在していた有線テレビネットワークの全国的な統合が進むと考えている。各地方の放送関連企業は、5G参入の必須条件として、同社との提携が求められる可能性がある。

5G対応端末の発売ラッシュは今年下半期

チャイナモバイルとチャイナユニコムは今年末までに、全国40都市で5Gネットワーク整備の第一段階を終えると発表している。つまり、一~二級都市の中心部在住のユーザーは、年内にも5Gが利用できるようになるということだ。

また、5G対応端末も今年後半に続々と発売される予定だ。国内四大メーカーに加え、サムスン、ZTE(中興通訊)、「Nubia(努比亜)」などが対応機種の発売を控えている。アップルの5G対応機は年内発売の予定はないと見られる。
(翻訳・愛玉)

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