手軽に利用できるグラフィックデザイン制作ツール 「創客貼」がシリーズAで約5億円調達

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グラフィックデザインツール「創客貼(CHUANGKIT.COM)」が、シリーズAで3000万元(約4億7000万円)を調達した。出資は「戈壁創投(GOBI PARTNERS)」。同社はプレシリーズAで「遠鏡資本(Telescope Venture Capital)」から、エンジェルラウンドで「原子創投(ATOM VENTURES)」などから資金を調達している。

インターネットの発展に伴い、グラフィックデザインの需要は急増しており、専業のデザイナー以外にも、企業内のマーケティング部署や運営部署の人員がデザインの一部を手がけるケースも増えてきた。こうした人材不足に加え、著作権関連のルールが定着していないことや、業務プロセスが非効率的であることなどの問題が常態化している。

Adobe系ソフトなどプロ向けのデザインソフトは習熟の難度が高く、操作も複雑で、一般人にはそう簡単に扱えるものではない。そのため、プロでなくても扱えるデザインツールへの需要が高まっている。

創客貼はオンラインで利用できるグラフィックデザインのプラットフォームだ。画像やフォント、テンプレートなどの素材が提供されるほか、それらを用いて簡単にデザインが作成できる。現在、WEBサイトのカバー画像、ポスター、リーフレット、プレスリリース、グリーティングカード、オンラインショップ用の画像などが制作できるという。

6月中旬に更新された最新版では、フリー画像素材100万点以上、フォント300種類以上が追加され、デザインテンプレートは10万点以上に達したほか、動画編集機能や印刷サービスなどが加わっている。

他のデザインツールと比較すると、創客貼の競争力は「使い勝手」と「著作権」にある。前者については、基幹技術のアップグレードを行い、スマート技術とクラウド型生成エンジンを導入してデザイン作業をより簡易かつ円滑にした。後者については、著作権を有するリソースの蓄積量では業界最多を自認する。

収益源は、会費、著作権販売料、ネット印刷利用料、大手プラットフォームへのコンサル料の4つが主だ。

外部サイトやエディタからAPI経由で創客貼のサービスを利用することもできる。SDK (ソフトウェア開発キット)をオープンソースにしたため、第三者プラットフォームが創客貼のクラウドソリューションを利用して、デザイン制作に活用できる。すでに100以上のプラットフォームが創客貼と提携しているという。

創客貼はこれまでに1500万以上の法人・個人に対し、1億5000万点以上のデザイン作品を提供してきた。また、約1万人のデザイナーと契約し、新たなデザイン素材を毎日追加している。今後は有料素材の販売も開始し、売り上げの一部を制作者に還元していく。さらに、デザイナーやカメラマンなどクリエイターへの支援を強化し、プラットフォームとクリエイターの互恵関係を深めていく。なお、今回調達した資金は、製品の体験向上やコラボレーションの強化、デザイン素材の拡充に用いられる。
(翻訳・愛玉)

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