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中国では、日本から4頭のパンダが返還されたことにより、ネット上でパンダの話題が盛り上がりを見せており、各地の動物園、パンダ研究飼育施設などでもパンダを見に来る人が増えている。
日本からは2月21日に東京・上野動物園の「シャンシャン(香香)」、22日に和歌山県・アドベンチャーワールドの「永明(えいめい)」と双子の娘「桜浜(おうひん)」「桃浜(とうひん)」が相次ぎ中国に返還された。
四川省成都市の成都ジャイアントパンダ繁殖研究基地でも、毎日午前7時前には入場待ちの長蛇の列ができ、連日数万人がパンダを見に訪れている。
1994年に同基地の職員となり、現在は副主任を務める侯蓉(こう・よう)氏は、就職直後に「永明」の日本への送り出しに携わり、今年は受け入れ作業に従事した。「永明」と双子の娘が故郷に戻った2月22日夜、侯氏は中国の通信アプリ「微信(ウィーチャット)」に「94年、私は仕事を始めたばかりの時に『永明』を外国に送り出した。29年後、健康で無事帰国した姿を見ることができ、とてもうれしい」と投稿した。
侯氏が働いてきた29年間は、中国におけるジャイアントパンダ保護活動が急速に進展し、目覚ましい成果を上げた時期でもある。中国は2021年10月、「ジャイアントパンダ国家公園」を含む初めての国家公園5カ所の設立を発表し、パンダ保護の新たな一章を開いた。生態(エコ)文明建設に伴い、国民のパンダ保護に対する意識も顕著に高まった。
侯氏は同基地を例に挙げ、同僚と協力して基地のパンダの個体数を1994年の18頭から22年末に13倍の237頭まで増やしたと紹介した。
中国の人々は日本から帰国したジャイアントパンダに熱狂しており、短文投稿サイト「微博(ウェイボ)」では、4頭が帰国したニュースの閲覧数が2億回を超えた。多くのネットユーザーが日本から帰ってきたパンダを一刻も早く自分の目で見たいと期待している。旅行サイト大手「去哪児網(Qunar.com)」のビッグデータによると、3月1日~12日の成都ジャイアントパンダ繁殖研究基地の入場券販売数は昨年同期の10倍となり、観光地の入場券販売数は四川省1位、全国5位となった。
同基地で見学の列に並んでいた観光客の朱さんは、長年にわたる国の努力により、中国固有の動物であるジャイアントパンダは野生、人工繁殖ともに個体数が増加したと述べ、やがて全てのパンダが徐々に自然に帰されることになり、これは生態系と食物連鎖の完全性のために良いことだと話した。【新華社成都3月28日】
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