高精度地図やLiDARに依存しない!ドローン大手のDJI、カメラ主体の自動運転新ソリューション発表

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高精度地図やLiDARに依存しない!ドローン大手のDJI、カメラ主体の自動運転新ソリューション発表

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民生用ドローン世界最大手の中国企業「DJI(大疆創新科技)」傘下で自動運転ソリューション開発を手がける「DJI Automotive(大疆車載)」が2日、中国で開催された中国電気自動車百人会論壇(China EV100 Forum 2023)」で最新のインテリジェントドライブソリューションを発表した。

DJI Automotiveの公式発表によると、最新のソリューションは「高精度地図やLiDARに依存しない、ビジョンセンサーを使った強力なオンラインリアルタイム感知機能」を用いて、市街地でのメモリー運転(Memory on Driving)やナビゲーション運転などといったレベル2+の自動運転を実現するものだ。すでに実用化可能となっており、提携する自動車メーカーとともに積極的に量産化を進めているという。

高精度地図を使わない市街地ナビゲーション運転支援機能は業界内でも注目を集め、トップクラスの企業が目指すところでもある。DJI Automotiveは立ち上げ当初からビジョンセンサーを使ったオンラインリアルタイムセンシングを追求し、外部データや高価なセンサーへの依存を極力減らす、あるいは完全になくせるよう努めてきた。

DJI Automotive最新のソリューションはスペックごとにグレードが分かれている。

基本スペックの場合は7つのカメラ、32TOPSの演算性能を有する。フロントカメラは慣性センサーとステレオカメラで構成されるDJI Automotive独自のカメラを1組、リアカメラは単眼カメラ1台、サイドカメラは魚眼レンズを搭載したビューカメラ4台を配置し、これらを感知・意思決定能力のベースとすることで、高精度地図に頼らないパーキングアシスト、メモリーパーキング、自走式立体駐車場でのメモリーパーキング、メモリー運転、高速道路でのナビゲーション運転などが可能になっている。

スペックを増強する場合は演算性能は80TOPSにまで、カメラはサイドカメラ2台を増設できる。合計9台のカメラを用いれば高精度地図なしでもパーキング、高速道路でのナビゲーション運転支援、市街地でのナビゲーション運転支援などが実現する。また、市街地では固定のルートで自律走行が可能になっている。

このソリューションが実現できたのは、ステレオカメラなどハードウェアの潜在力を結集した結果だ。DJI Automotiveによると、このピュアビジョン(カメラのみでセンシングを実行する)運転支援システムはシステムの安全性に冗長性を持たせるため、オプションでミリ波レーダー、超音波レーダー、LiDAR、高精度地図などを搭載することもできる。

DJI Automotiveは、同社のL2+スマートドライビングシステムの総コストは車両の販売価格の5〜8%に収めるのが合理的と見て、価格は5000〜1万5000元(約9万7000〜29万円)を実現しようと考えている。また、スペックごとにグレードを分けていることで低価格帯の車種でも高度なインテリジェント性能を導入しやすく、中〜高価格帯の車種なら最先端技術を取り入れられる。

上汽通用五菱汽車(SGMW)のサブブランド「宝駿(BAOJUN)」が発表した超小型EV「KiWi EV」の2023年型モデルには、DJI Automotiveが提供したアクティブセーフティ、運転支援、パーキングアシストなどの機能が搭載されている。DJI Automotiveはさらに高度なスマートドライビングシステムの開発に向け準備を進めているという。

(翻訳・山下にか)

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