スマート肌診断装置の「肌膚管家(SkinRun)」がプレシリーズAで数千万円調達

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美容業界のビッグデータを取り扱う「肌膚管家(SkinRun)」がプレシリーズAで数百万元(数千万円)の資金調達を完了したことがわかった。「上海市嘉定区国有資産監督管理委員会」傘下の「嘉定創投(Jianding Venture Capital)」がリード・インベスターをつとめた。肌膚管家の創業者である黄俊茗氏によると、今回調達した資金はスマート肌診断装置のアップグレードと肌診断のアルゴリズム改良に利用するという。これ以前にも同社はエンジェルラウンドで「沢厚資本(Beijing BW Investment Management Center )」から200万元(約3100万円)の資金を調達している。

肌膚管家の前身は2011年に黄氏が設立したコスメの口コミサイト「宝貝盒子(BeaBox)」だ。BeaBoxの運営を通して、同氏は女性のコスメに対する評価は感情に基づくものが多く、効果を証明する客観的なデータが不足しており、他のユーザーが参考にするには不十分だということに気づいた。そこで会社は2012年に肌膚管家へと方向転換。肌診断の技術や美容関係のデータ化サービスを研究開発し、ブランドやコスメショップ、エステサロンのチェーンや、プチ整形クリニックなどに店舗用のスマートソリューションを提供している。

具体的には、主に企業向けに肌診断用のハードウェアとソフトウェアを提供。クラウドのアルゴリズムに基づいて分析リポートを出す。今後は個人向けに標準版の肌診断装置を提供し、スキンケア用品の使用効果を追跡診断すると共に、企業向けサービスとも接続していくという。他には収集したビッグデータに基づいて、ブランドやメーカーが行う研究開発や生産、マーケティングのサポートもおこなう。

技術に関して、同社は2000万画素の高画質カメラとAIスマート分析システムを利用して被診断者に対し、しわ、毛穴、にきび、敏感度、表層色素、深層色素などについて多元的に可視化分析を行うことができるという。さらに光学アルゴリズム分析を行って分析リポートを出すことで被診断者は自身の肌の状態を直接理解することができ、自身に適した肌の手入れのアドバイスと商品の提案を受けることができる。

2018年、同社は浙江工業大学と共同でスマートデータラボを設立。博士課程の学生を指導していた宣琦教授がチームを率い、AIによる肌診断技術の研究開発が始まった。すでに収集したサンプルデータは50万件を超えている。

現在、同社の最新製品「肌膚管家V3(SkinRun V3)」はすでに発売されており、復旦大学付属華山医院及び上海普陀区中心医院(ともに医療機関の等級では最高クラスの三級医院)など大病院の専門家が行った測定結果と比較した結果、その精度は96%に達しているという。

前出のラボは肌画像の年齢分析アルゴリズム、シミの診断アルゴリズム、画像に基づいて分析する化粧品の効能評価方法など20項目以上の特許を申請済みだ。また、SkinRun V3はすでに量産化しており、販売価格は11800元(約18万5000円)だ。これに対し米CANFIELD社製の肌画像診断器「VISIA」は販売価格が10万元(約157万円)を超える。

現在、同社のサービスは主に日用品ブランドや三~四級都市(地方都市)のコスメショップチェーンやエステサロンが対象だ。

黄氏によると、SkinRun V3はすでに1500店舗以上に導入されており、店舗の売上を平均20%以上向上させているという。旧正月の発売開始から、その売り上げはすでに1000万元(約1億5700万円)を超えており、利益は100万元(約1570万円)にのぼる。

市場の開拓余地は大きいと黄氏は語る。スキンケア用品の小売店舗は全国に19万店近くあるが、肌診断装置を使用しているのは2万店にも満たないからだ。しかしこれはあくまでスタート地点にすぎず、将来的には美容業界のビッグデータを利用して他の収益モデルも模索するだろう。また、ブランドとの提携も大きな可能性がある分野だ。

現在、同社は次のシリーズでの資金調達に取りかかっている。(翻訳・山口幸子)

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