ファーウェイ5G対応機発売間近 「機種数で勝負」の4G時代も終盤へ

36Kr Japan | 中国No.1スタートアップメディア日本版

中国最大のタートアップメディア、36Krの日本版です。先端企業の技術開発、業務提携、ファイナンス状況など中国の「今」を現地から届けるとともに、日本人向けの解説などのオリジナル記事を発信します。36Kr日本版を見れば、中国が分かります。

ビジネス注目記事

ファーウェイ5G対応機発売間近 「機種数で勝負」の4G時代も終盤へ

メールアドレスを登録して中国最新情報入手

続きを読む

次世代通信規格5Gの実用化を前に、スマートフォンメーカーの戦いが激しくなっている。

中国最大手ファーウェイは、今月16日に初の5G対応機種「Mate 20 X 5G版」を正式発売すると発表した。公式オンラインショップなどを通じ、予約段階ですでに30万台近くを受注している。

とはいえ、ファーウェイのスマートフォン事業の軸足は依然として4G市場にある。先月30日に発表された今年上半期の業績によると、同社製品の総出荷台数は前年同期比24%増の1億1800万台に上った。また、市場調査会社Canalysの調べでは、今年第2四半期の国内シェアは38.2%に達したという。

ファーウェイは2017年に21機種、昨年には31機種を発表している。4Gという名の戦場ではすでに死角ゼロだ。国内の競合他社もこれに追随せざるを得ない。昨年の発表機種数は、vivoが16機種、シャオミ(小米科技)が14機種、OPPOが11機種である。

中国国内のスマートフォン各社は、「機種数で勝負する」戦略の第2段階に入った。第1段階は7~8年ほど前、サムスンとノキアの一騎撃ちから始まっている。

もともとは通信機器メーカーだったファーウェイも、端末事業に進出した際、同様の路線を踏襲した。2012年、インド市場でわずか1カ月の間に20機種もの携帯電話を発表している。各社一様に「機種数で勝負する」傾向は昨年になってますますエスカレートし、同一のメーカーが前後して多くの機種を発表し、ユーザーを混乱させている。

今年に入ると各社とも戦術が成熟し、ターゲットとするチャネルやユーザーに合わせた製品シリーズを展開するようになった。いずれのセグメントでも手を抜くことができず、全価格帯で競争が加速している。少しの戦略ミスが命取りとなる状況だ。

プロエディションの併売がスタンダードに

各メーカーのフラッグシップ機種は、低価格帯の「スタンダードエディション」と高価格帯の「プロフェッショナルエディション」を併売するのが一般的だ。

サムスンの「Galaxy S8」と「Galaxy S8+」、アップルの「iPhone XS」「iPhone XS Max」などが典型例だが、主な違いはディスプレイの大きさが異なる点だ。ファーウェイは昨年発表したフラッグシップ機「Mate」で初めて、スタンダード版とプロフェッショナル版の2種類を展開している。

低~中価格帯の機種がプロフェッショナル版を発売することによって、従来は500元(約7500円)前後が相場だった商品でも、一気に1000元台(約1万5000円)にまで射程を広げることも可能になった。単一の機種で幅広い価格設定が可能になり、異なる価格帯のライバル商品にも勝負を挑めるようになったのだ。

ファーウェイがサブブランドで展開するコストパフォーマンス重視のゲーム向け機種「honor X」シリーズも、今年に入ってプロフェッショナル版をリリースし、スペックも大幅に増強。価格も一気に2199元(約3万3000円)まで引き上げた。

スマホ「人海戦術」も限界か

多くのメーカーが今年に入り、価格帯だけでなくユーザー層においても全面的に網羅する商品戦略を立てている。

ある業界関係者は「以前は一つのヒット商品を出すだけでよかった。平均点以上の商品を出せば全市場をカバーできた。現在ではコストパフォーマンス重視からスペック重視まで、各チャネルを抑えないといけない。どんなニッチ市場も見逃せば負ける」と述べる。

現在では多くのメーカーが自社の商品構成をブラッシュアップし、それぞれのセグメントに確実に刺さる商品シリーズを再考している。結果、各メーカーとも最近になってサブブランドを押し出してきた。vivo傘下の「IQOO」、OPPO傘下の「Realme」のほか、シャオミは既存の「Redmi」をサブブランドとして独立させた。

ファーウェイはフラッグシップシリーズ「Mate」、ハイエンドシリーズ「P」、若者・女性向けのミドルレンジシリーズ「nova」、コスト重視の若者・男性向けサブブランド「honor」の4本立てで完璧な布陣をみせている。例えば、同じ3000~4000元(約4万5000~6万円)の価格帯でも、「nova 5 Pro」「honor 20 Pro」「honor V20」「Mate20」「P30」などさまざまな選択肢が用意されているのだ。

さらに、いずれの商品シリーズもさらに細分化が図られている。honorを例にとると、「M」シリーズは新技術の初リリース、「V」シリーズは最先端チップと技術、ナンバリング(連番)シリーズはカメラ機能とデザイン、「X」シリーズはコストパフォーマンスを際立たせている。

しかし、ファーウェイの戦術も万能というわけではない。あまりにも数多くの商品を発表したばかりに、自社商品同士も競争に追い込まれる「共食い」の局面を迎えている。同社のnovaシリーズは約1カ月前、「nova 5」「nova 5 Pro」「nova 5i」など5機種を発表したばかりだが、今月に入ってさらに「nova 5i Pro」を発表し、同一メーカー・同一価格帯でのぶつかり合いとなっている。

国内シェアで4割近くを握るファーウェイだが、梁華(ハワード・リャン)董事長は、「スマートフォン市場を一社が独占することはない。このことはユーザーにとっても吉報だろう」と述べている。
(翻訳・愛玉)

メールアドレスを登録して中国最新情報入手

関連キーワード

メールアドレスを登録して中国最新情報入手