ゲーム実況動画サービス「闘魚」がナスダック上場後初の決算発表 2019年第2Qは2四半期連続の黒字達成

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ゲーム実況動画配信サービス「闘魚(DOUYU.COM)」が8月13日朝、2019年第2四半期(4~6月)決算(未監査)を発表した。今年7月の米ナスダック上場後、初めての決算発表だ。

同社の第2四半期売上高は18億7270万元(約280億円)で前年同期比133.2%増。純利益は2320万元(約3億5000万円)で、前年同期は2億2870万元(約34億円)の赤字だった。調整後の純利益は5260万元(約7億9000万円)。前年同期は調整後も2億2190万元(約33億円)の赤字だった。

同社は2四半期連続の黒字となった。同じくゲーム実況を手がけ昨年5月に米上場を果たしている「虎牙信息科技(HUYA Information Technology)」は6四半期連続で黒字だ。同日の取引終了後、虎牙も第2四半期の決算を発表している。

第2四半期も引き続きライブ配信が売上高に貢献した。ライブ配信事業の売上高は前年同期比156%増の17億830万元(約260億円)、広告及びその他事業の売上高は前年同期比21.2%増の1億6440万元(約25億円)だった。

闘魚は以前、赤字状態が続いていた。2019年第1四半期(1~3月)に黒字転換したが、利息収入や為替差益によるものだったため、市場は第2四半期の決算について厳しい見方をしていた。しかし同社は黒字を実現。課金ユーザーの増加、コストコントロールなどが功を奏したかたちだ。

課金ユーザーの拡大が売上高の増加に貢献した。第2四半期、闘魚のMAU(月間アクティブユーザー数)は再び過去最高を更新し、前年同期比32.6%増の1億6280万人に達した。モバイル端末でのMAUも前年同期比42.5%増の5060万人に達した。1四半期当たりの課金ユーザー数は670万人に達し、前年同期の300万人に比べて123.3%増加した。

プラットフォームの収益性、帯域使用率、運営効率も向上した。第2四半期、同社の売上原価は15億7170万元(約236億円)と前年同期比104%増加。このうち、コンテンツ調達とレベニューシェア(収益分配)にかかった費用が前年同期比121%増え、13億2660万元(約200億円)となった。

売上高の伸びが売上原価の伸びをやや上回ったことで、同社の粗利益は3億110万元(約45億円)にまで増加。前年同期に比べ823.8%増え、粗利益率も前年同期の4.1%から16.1%まで拡大した。

将来的な発展について、闘魚の創業者でありCEOを務める陳小傑氏は「今後もゲームを中心とした良質なコンテンツエコシステムの構築に努める。同時に戦略的に各コンテンツをレベルアップさせ、収益率を上げていく」と語った。将来的にもユーザー拡大をベースとし、課金率とARPPU(有料会員1人当たりの平均収益)を向上させ、収益増につなげていくという。また、運営効率と営業レバレッジを改善し、常に利益率を上げていく考えを示した。

第2四半期の予測では、第3四半期(7~9月)の売上高は前年同期比90.3%~95.2%増の19億5000万元(約290億円)~20億元(約300億円)に達する見込みだという。
(翻訳・山口幸子)

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