独アウディ、中国企業のEVプラットフォーム導入へ 

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独フォルクスワーゲン(VW)グループ傘下の独アウディは現在、電気自動車(EV)の開発を加速するため、中国企業のEVプラットフォームを導入する方向で検討している。VWグループのオリバー・ブルーメ最高経営責任者(CEO)はすでにこの計画を承認しており、アウディはメーカーとの交渉を進めているという。独自動車業界誌「Automobilwoche」が7月9日に報じた。

アウディは、2025年までに純電気自動車(BEV)20車種を含むEV30車種を世界市場に投入する計画で、EVの年産台数を80万台とし、販売台数を全車種の4割に引き上げる方針を明らかにしている。

現在のところ、アウディは独自のEVプラットフォームを持っておらず、VWグループのブランドが共有する4種類のプラットフォームを採用している。ところが、これらのプラットフォームはアウディの次世代EVには適さないことが判明したため、中国企業との提携を模索することになったとみられる。

中国で主流のモジュール化されたEVプラットフォームには、吉利汽車の「浩瀚(SEA)」、BYDの「eプラットフォーム3.0」、上海汽車の「星雲(NEBULA)」、長安汽車の「EPA」、小鵬汽車の「扶摇」、NIOの「NT」、広州汽車集団の「AEP3.0」などがある。これにアウディは目を向けた。

高級車ブランドの御三家と呼ばれるBMW、メルセデス・ベンツ、アウディの過去3年間の販売台数を比べると、アウディは世界市場でも中国市場でも最下位に甘んじている。しかも販売台数をじりじりと減らしている。23年1〜3月期の販売台数は前年同期比15.6%減の13万6000台で、BMW(19万5000台)やメルセデス・ベンツ(19万1000台)に大きく水を開けられる形となった。

VWグループのオリバー・ブルーメCEOは6月21日、独ホッケンハイムで開催した「Capital Markets Day 2023」で、アウディのBEVが中国市場で遅れをとっていると批判。その直後の同月29日、アウディは米ブルームバーグの取材に応じ、同社のCEOが9月に交代することを明らかにしている。同社は中国EV市場での巻き返しを図るため、他社への技術提供を加速する中国EVメーカーのプラットフォームを導入する方針を固めたとみられる。

(36Kr Japan編集部)

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