23年グローバルAI実力ランキング、首位の米国は2位の中国に大差つけ世界をリード

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英ニュースメディアTortoise mediaはこのほど、人工知能(AI)開発の国別ランキング「グローバルAIインデックス」の最新版を発表した。投資、イノベーション、実装などの指標で各国の絶対的なAIの能力(規模)および人口と経済規模を考慮した相対的なAIの能力(強さ)を評価した。

グローバルAIインデックスが2019年に初めて登場して以来、米国の1位と中国の2位は変わらないが、これまで3位を保ってきた英国はシンガポールの躍進により今年初めて4位に転落した。5位はカナダで日本は12位だった。

具体的には、米国が100点満点中100点で、実装、イノベーション、投資の3つの主要指標で1位を維持した。特に投資面で米国と中国の差が広がった。世界の民間投資のうち米国のAIスタートアップ企業に対する投資の比率は2020年の51%(225 億ドル、約3兆2000億円)から22年には53%(270 億ドル、約3兆8000億円)に拡大した。一方、中国企業に対する投資の比率は29%(123 億ドル、約1兆7000億円)から10%(53 億ドル、約8000億円)に大幅に低下した。

中国のスコアは62点で、米国に差を付けられている。イノベーションと投資では2位だった。中国はオープンソースのAIプラットフォームに対する貢献、あるいは国別のAI関連特許の申請数では1位だった。

シンガポールは50点で、6位から3位に上昇した。シンガポール政府がAIのイノベーション、研究の推進や人材の充実に注力したことが奏功し、大きく前進した。AI開発のための支出がGDPに占める割合は米国の18倍で、AI関連のスタートアップは少なくとも270社(100万人あたり49社)に上る。

シンガポールやイスラエル、スイスはAIの強さの指標では上位にある。AIの規模でリードする米国と中国とは異なり、これらの国は人口と経済規模を考慮した相対的なAIの能力という点で最も優れている。

生成AIブームの到来

生成AIは今年、社会や政府、企業に注目され一大ブームを巻き起こした。大手IT企業は数十億ドル(数千億~1兆数千億円)を投じて自社の生成AIや大規模言語モデルを開発している。一方、政府は規制が追いついていない現状を解決する必要がある。

各国の生成AIの能力については、10の指標からなるミニ指数を使って生成AIが発表した学術論文、特許、民間投資を評価したところ、米国が1位で中国と英国がそれに続いた。

研究成果を発表した出版物の発行数では中国がトップだが、重要な分野の出版物ではやはり米国が優位にある。生成AIの特許の申請件数では中国と米国は接近しているが、実際に取得した特許の件数は米国が10倍近くにのぼり、2位を大きく引き離してトップにいる。生成AIのスタートアップの50%以上(309社中167社)は米国にあり、世界の70%近くの民間投資を引き入れている。英国とカナダはそれぞれ2位(20社)と3位(16社)だが、トップとの差は大きい。

作者:Tech商業(WeChat公式ID:InnoBusiness)、AlexiWhiteSerena

(翻訳・36Kr Japan編集部)

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