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インド政府は、8月28日に外国直接投資(FDI)政策の規制緩和を発表した。新しい政策により、単一ブランド小売りメーカーは、インド国内で実店舗を抱えなくても、オンラインストアで直接販売することができるようになった。
この規制緩和は、実際はアップルのロビー活動の産物だ。これまでは、アップルはオンライン販売を行うにはFlipkartやAmazon IndiaなどのECサイトと協力しなければならなかったが、今は自社による直接販売が可能となった。
アップルはインドの従来のFDI規制に不満を持っていた。サードパーティのEC業者がGMV(Gross Merchandise Value)を改善するために値引販売をしばしば行っていたが、値引販売は自社のブランドイメージを損ねるほか、今後の値付け戦略にも影響してくるとアップルが考えていた。しかし、インドでは小売業で食っているトレーダーが大勢いるため、政府は今回発表の規制緩和に比較的慎重だった。
2018年Q2から、iPhoneはインドスマートフォンの市場シェアのトップ5から外れ、現在は全体のわずか2%未満を占める状況だ。 Counterpointのデータによると、2019年Q2ではインドのハイエンドスマートフォン市場は、中国のOnePlus(一加)が43%のシェアで首位となる一方、iPhoneはそれの約半分にすぎない。
iPhoneのインドでの失敗について、フォーブス誌は以下の理由を挙げている。価額は高すぎること、バッテリー容量が小さすぎること、それから現地生産や小売チャネルの不足、及び管理職の高離職率だ。
アップルは前述の課題の改善に取り組んでいる。インド市場への投資を増やしたり、より多くの(オフライン)フランチャイズ店をオープンしたりしたほか、製品の値下げも幾度も行った。アップルは現在、iPhone製品のインド生産に向けて、現地OEMとのパートナーシップに取り組み、8月には、鴻海グループによるインドでのiPhone生産ラインが稼働した。(翻訳:Ai)
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